チューニングを下げるほどに学校の成績も下降!?――ゆよゆっぺが出来るまで
〈エリーゼのために〉が「カッコ良く聴こえた」ことから、幼少期に母親からピアノを、小学生のときにフォーク好きの父親から吉田拓郎の“今日までそして明日から”のギターを教わったことで音楽を始めたゆよゆっぺ。そこからB-DASH、175Rといったメロコア勢や、BUMP OF CHICKENなどのコピーをしはじめたのだが、一大転機になったのがメタリカとの出会いだ。
「ジャケがカッコ良くて聴いてみたら、〈なんだこの低い音は?〉と。そこからスリップノット、コーン、システム・オブ・ア・ダウンとか、新世代のメタルを聴くようになり、どんどんのめり込んでいって。チューニングを下げていくほど学校の成績も下がっていくという(笑)」。
そして、フィンチ、ホープス・ダイ・ラストなど、彼の作風に強く影響を与えたエモ/スクリーモの道へ。特に(セイオシン時代の)アンソニー・グリーンの「唯一無二な変態感と叙情性」にフロントマンとしての憧れを、ファイトスターの「ギークだけど表舞台ではエモをかき鳴らしているところ」にシンパシーを感じるそうだ(ファイトスターの楽曲には「エヴァンゲリオン」ネタのものも)。
さらに、ゆよゆっぺはDJ’TEKINA//SOMETHINGとしても活動中だが、始める契機になったのは、スクリーモ・バンド出身という共通項があるスクリレックス。
「DJの人たちからしたら相当恥ずかしく聞こえるかもしれないですけど(笑)、PCソフトでウォブルベースの音を作ってみたら、初めてギターを持ったときと同じ感覚になったんです。イジればイジるほど音がエグくなるし、どんどん楽しくなってきて」。
コンポーザー、フロントマン、DJとさまざまな名義を使い分ける彼だが、トータルして〈ボトムがしっかりしているもの〉が好物の模様である。
「女の子もそうですよ。ボトムがある女の子の言うことは、説得力がありますからね(笑)」。
▼関連作品
左上から、吉田拓郎の70年作『よしだたくろう 青春の詩』(エレック/フォーライフ)、B-DASHの2002年作『ぽ』(XTRA LARGE/ポニーキャニオン)、メタリカの2003年作『St. Anger』(Elektra)、システム・オブ・ア・ダウンの2002年作『Steal This Album!』(American/Columbia)、セイオシンの2008年のライヴ盤『Come Close』(Capitol)、ファイトスターの2006年作『Grand Unification』(Island)、スクリレックスの2014年作『Recess』(OWSLA/Big Beat/Atlantic)
※ジャケットをクリックするとTOWER RECORDS ONLINEにジャンプ