5曲のタイアップ曲を含む4枚目のアルバムは、〈現時点でのベスト〉と言いたくなる貫禄の出来映え。奇を衒った変化球よりも、田邊駿一(ヴォーカル/ギター)の歌唱力を含めた楽曲の良さで勝負した内容と言える。とはいえ、細部までこだわったアンサンブルも聴き応え十分だ。女性目線の歌詞でファルセットを多用した“棘”、ストリングスとゴスペル風のコーラスを導入した“あなたへ”など、一曲一曲の表情や色彩も実に鮮やか。