sumikaのサード・フル・アルバム『AMUSIC』のリリースを記念して、タワーレコードではフリーマガジン〈別冊TOWER PLUS+〉を発行! ここではその中面に掲載されたインタビューとコメントカードを掲載いたします。別冊TOWER PLUS+は、タワーレコード全店にて3月3日(水)より配布中です!
※タワーレコードオンラインは除きます。※別冊TOWER PLUS+は無くなり次第終了となります。※天候や交通事情により配布が遅れる場合がございます


sumika 『AMUSIC』 Sony Music(2021)


J-Pop、ハードロック、AOR、ジャズ、エレクトロなどを自在に取り入れた音楽性、色彩豊かな感情を反映した歌。sumikaのニューアルバム『AMUSIC』は、ポップ・ミュージックの華やかさと奥深さをダイレクトに体感できる作品に仕上がっている。『AMUSIC』に収録された楽曲に込めた想いをメンバー4人に語ってもらった。

前作『Chime』以来、約2年ぶりとなる本作には、“本音”(第99回全国高校サッカー選手権大 会応援歌)、“イコール”(読売テレビ・日本テレビ系TV アニメ「MIX」オープニングテーマ)、“絶叫セレナーデ”(映画「ぐらんぶる」主題歌)といったタイアップ曲のほか、新曲8曲を含む全16曲を収録。『AMUSIC』(Amusia(失音楽)、Amusemnt(娯楽)、A music(音楽)を組み合わせた造語)と題されたこのアルバムに刻まれているのは、この2年間におけるsumikaの軌跡そのものだ。

片岡健太(ヴォーカル、ギター)「フルで活動した2019年、意図しない形で止まってしまった2020年を通して、自分たちに出来ることを模索して。このアルバムには、今のsumikaが伝えたいことが過不足なく詰まってますね」

荒井智之(ドラムス、コーラス)「自分たちにとっての音楽の価値を見つめ直す時期だったし、音楽をやれる喜びだったり、音楽を大事にしたいという気持ちも強まって。そういう前向きなパワーがパッケージされたアルバムだなと」

黒田隼之介(ギター、コーラス)「アルバムが出来上がって、〈こういう表現が出来るバンドになったんだな〉と改めて感じました。もちろん大変なこともあるけど、楽しく音楽をやれているのもすごくいいなって」

小川貴之(キーボード、コーラス)「以前と比べて入ってる楽器の数も増えて、自分自身のプレイのアプローチも良い方には変わってきて。このメンバーでバンドをやれるのが本当に楽しいんですよね」

作曲、演奏を含め、メンバー個々のセンスとテクニックがたっぷりと反映されているのも、本作の大きな聴きどころ。片岡の作詞・作曲による“Lamp”は、アイリッシュ調のバンドサウンドと未来に向けた前向きな思いが一つになったパワーソングだ。

片岡「2020年に予定していた〈Daily’s Lamp〉というアリーナツアーができなくなって。そのときのマインドを消したくなかったし、ランプを灯すような気持ちがないと次に進めない気がして。大きい場所を照らすランプではなくて、目の前や足元を少しだけ明るくするようなイメージですね」

小川の作曲、片岡の作詞による“Happy Birthday”は、歌とピアノを軸にしたオーガニックなバラード。メロディーと言葉がナチュラルに一体化している点にも注目してほしい。

小川「この曲を書いたきっかけは、父親との記憶だったんです。僕が小さいとき、誕生日に父親が自作の曲をアコギで歌ってくれて、それがすごくいいメロディーで。その空気感を思い出しながら、誰かが誰かに歌っているようなイメージで作りました」

片岡「そのストーリーをどう表現するかを考えながら歌詞を書いて。作詞家としての意地もあったし(笑)、上手くハマって良かったです」

また、メンバーのソロ演奏が堪能できるAORテイストの楽曲“Jamaica Dynamite”(作曲:荒井、作詞:片岡)、ディストーション・ギターとハイトーン・ヴォーカルがぶつかり合う“白昼夢”(作曲:黒田、作詞:片岡)も印象的。奔放なアイデアを〈sumikaのポップス〉に結びつける流れもさらにスムーズになっているようだ。

荒井「“Jamaica Dynamite”は、歌と演奏どっちも主役になれる曲があってもいいのかなと思って作りました。各楽器のソロ回しもあるので、それぞれの演奏を楽しんでもらえたらなと」

黒田「近年はギターの歪みを減らす傾向だったんですけど、たまにはフルテン(アンプのコントロールツマミを最大値にセッティングした状態)で弾きたいという気持ちになって作ったのが“白昼夢”。大きい会場で演奏しているイメージもありましたね」

さらにジャズ、EDMなどが共存するミュージカル風のナンバー“惰星のマーチ”(作詞・作曲:片岡)、小川がノスタルジックな歌声を聴かせる“わすれもの”(作曲:黒田、作詞:片岡)も。メンバー全員の音楽家としての個性とプライド、バンド全体の一体感をたっぷり含んだアルバム『AMUSIC』は、sumikaの現在地を示すと同時に、ファンとバンドの絆をさらに強めることになるだろう。

片岡「今はリスナーのみなさんと直接会うことが難しいけど、楽曲のリリースや配信ライブを通して、〈ちゃんと伝わってる〉と感じることができて。僕らが誠意を持って届けて、受け取る側の準備が出来ていれば、物理的な距離は遠くても必ず通じ合える。今回のアルバムも必ず届くと思うし、メンバー、スタッフを含めて、今はすごくポジティヴですね」

片岡健太コメントカード
 
荒井智之コメントカード
 
黒田隼之介コメントカード

小川貴之コメントカード