スリーター・キニー史上初のセルフ・プロデュース作となる10枚目のアルバム。思慮深いアレンジはセイント・ヴィンセントと作った前作の延長を思わせるものの、コリンとキャリーが掛け合うギター及びヴォーカルのアンサンブルはジャネット(ドラムス)の脱退後、2人の関係性を改めて構築しようとしているようにも聴こえる。だからこそのセルフ・プロデュース。成熟の中に、どこか初々しさの滲むところがおもしろい。