DONE DONE ONTO THE NEXT ONE
94年、ロック史にとって超重要なこの年に誕生したバンドを紹介しよう!
デイヴ・グロールがフー・ファイターズを始動させた94年、ロック・シーンは大きな変革期を迎えていた。グランジに代わるようにUSではメロコアが、UKではブリット・ポップが一大ムーヴメントに。また、インダストリアルをオーヴァーグラウンドへと導いたナイン・インチ・ネイルズ『The Downward Spiral』、〈ローファイ〉人気の象徴であるベック『Mellow Gold』といった重要作が世に出たのもこの年だ。そんな94年にFFと同じく産声を上げたロック・グループを紹介しよう。
一足早く活動していたレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンやコーンの後を追うようにラップ・メタル/オルタナ・メタル系のバンドが多数生まれたのが特徴的で、来年早々にはキャッシュ・マネー移籍第1弾アルバムが届くと噂のリンプ・ビズキット、同じく新作完成間近なコットンマウス・キングスがその代表格。また、フーバスタンクにラムシュタイン、システム・オブ・ア・ダウンなどいまなお前線で活躍する強力アクトが顔を並べるなか、一時は世界的な成功を収めるもひっそり消えていったエイメンが、今年に入って復活したこともお伝えしておこう。
ほかにも、かねてからデイヴもファンを公言しているディアフーフ、10年ぶりに登場する新作も楽しみなスリーター・キニー、ジェフ・トゥイーディの親子バンドも話題のウィルコ、それにミューズやヴァインズ、ガービッジやダンディ・ウォーホルズら、現役でがんばっているFFの同期バンドを挙げるとキリがない。余談ながら、94年に前身のカーラズ・フラワーズを結成したマルーン5が最新作『V』で2作ぶりに全米1位を奪取したり、ウィスキータウンで音楽シーンに登場したライアン・アダムスが先頃14枚目のソロ作『Ryan Adams』を自身最高位となる全米4位に送り込んだり……と、94年組は何だか(イイ意味で)しぶとくタフにキャリアを積んでいる奴らが多くないか!?
▼関連作品
左から、リンプ・ビズキットの99年作『Significant Other』(Flip/Interscope)、フーバスタンクのベスト盤『The Greatest Hits: Don’t Touch My Moustache』(ユニバーサル)、エイメンの2004年作『Death Before Musick』(Columbia)、ディアフーフの2014年作『La Isla Bonita』(Polyvinyl)、スリーター・キニーの97年作『Dig Me Out』(Kill Rock Stars/Sub Pop)、マルーン5の2014年作『V』(Interscope)、ライアン・アダムスの2014年作『Ryan Adams』(Pax AM)
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