シックで洒落た大人の遊び心を提示したのが初作だとしたら、今回はジェンギによる幕開けの“FU-TSU-U(NEW NORMAL)”からして過ぎ去った季節への愛をメロウに滲ませ、その微かな甘さと苦みが〈新しい普通〉に馴染まざるを得ない浮き世の心情に染み込んでグッとくるような、そんなセカンド・アルバム。都会的な先行カット“TOKYO LUV”やgrooveman SpotによるザッピーなGファンク“him i gotta love”も絶好調だし、ダンス・トラックという意味ではG.RINAによるブーティーな“COSMO”やヒップ・ハウスの“REP ME”なども3MCの持ち味にマッチした好曲揃いだ。在りし日に捧ぐ“あなたになりたい”〜ラストの“New Days”が決定づける全体の情緒も含め、秋口に夏の曲を聴くような素晴らしさ。