ヴァイオリニスト、指揮者の両面で約四半世紀にわたりサン=サーンス作品の録音を重ねてきたカントロフが作曲者の没後100年に真打と言える交響曲第3番「オルガン付き」を世に問う。作曲家として高名なティエリー・エスケシュをオルガンに迎え、単なる音響スペクタクルで終わらない、繊細な柔らかいアンサンブルの妙をじっくり聴かせる。カップリング曲の交響曲ヘ長調“首都ローマ”は21歳のサン=サーンスが書いたコンクール向け作品。なんとカントロフにとって24年ぶりの再録音で若き作曲家の意欲があふれる楽想をパリッとしたサウンドに仕上げる。前作(BISSA2460)と併せて交響曲全曲が揃った。