大人気作曲家・カプースチンに愛されたピアノデュオによる注目盤がついに登場!
スペイン・ラテンアメリカ作品の演奏を得意とする西本夏生と、ジャズ・ポップスのジャンルでも活躍する佐久間あすか。個性豊かなピアニストである二人によるユニット〈piaNA〉。カプースチンの音楽を通じて生まれたユニットが、カプースチンへの愛が詰まったディスク『1122』をリリース。カプースチンから彼女たちに捧げられた作品も収められた注目盤だ。
「piaNAを結成した翌年の2011年、カプースチンの前で、“シンフォニエッタ”を演奏しました。なんとカプースチン本人の譜めくりで! とても喜んでくださって、後日頂いたメールにも『あの日のことは忘れられない』とまで書いてくださりました」(西本)
「“シンフォニエッタ”は私たちのはじまりの曲です。おそらく世界で一番弾いているんじゃないかというくらい演奏していますね」(佐久間)
作曲者に会いにモスクワまで訪ねてしまうとはものすごいバイタリティだが、とにかく彼女たちの行動力には目を見張るものがある。
「実はこの半年前、つまり結成して半年で西本さんがスペインに留学したので、即〈遠距離恋愛〉みたいな状態になったんです(笑)。でも距離なんて関係ないという熱量がありましたね」(佐久間)
「留学中、スペインに佐久間さんが来てくれたとき、何をするよりも先に連弾をしたことを覚えています。ひたすら色々な曲を弾いて……。今思えば結成してすぐに距離ができたことが大きな原動力の一つになったのかもしれません」(西本)
モスクワでカプースチンに演奏を聴いてもらった際に二人はある〈お願い〉をした。それが今回のディスクに収められた二つの作品の誕生につながっている。
「2011年当時、まだ3曲しか4手のための作品がなかったので、『もっと色々なあなたの4手作品を弾きたい』と伝えました。そうしたら次の年、『4手のための作品が2曲できた。2曲とも、二人に弾いてもらうのを待っているよ』とメールを頂いたんです」(西本)
「完成した2曲、2台ピアノのための“three for two”、連弾のための“capriccio”はそれぞれとても個性豊かで、めまぐるしく曲想が変わる作品です。二人で色々試行錯誤しながらレコーディングに臨みました」(佐久間)
「あくまでも今回の演奏は私たちの〈提案〉で〈はじまり〉です。たくさんの方に聴いて頂くことで曲も育っていくと思いますし、いつかは色々な方に弾いて頂きたいですね」(西本)
コロナ禍により現在は発売記念のコンサートなどは予定していないようだが、YouTubeの配信など、今後様々な展開を考えているという。今後もpiaNAの演奏や活動によって、カプースチンの様々な魅力を楽しめることだろう。
INFORMATION
カプースチン“連弾のためのカプリッチョOp.146”フル動画初公開!
2021年11月22日(月)23:00 piaNAのYoutubeチャンネルにて