ネット発のシンガー・ソングライターによるメジャー3作目。精悍さを増した歌声とチューン・ヴォイスが、抜けのいいエレクトロ・ポップ~R&B色を強めたトラックと心地よく絡む。ギターの弾き語りでもじゅうぶん成立するであろう、巧みなソングライティングにもますます磨きがかかっている。歌詞は喪失や葛藤に向き合ったビターな作風だが、決して希望を見失わない姿に、彼の本心や願いが滲んでいるようだ。