前作からの3年の間に結婚し、子宝に恵まれたことを表現するように、アートワークには絵本が映り込む……そんなパーソナルな変化はサウンドにも反映。大胆に採り入れたエレクトロニックで実験的なサウンドはアルカを彷彿とさせ、また時にはトリッキーやマッシヴ・アタックのような冷たい夜の音が顔を見せる。今作でもティルザーは、多くのアーティストが生まれるロンドンの中でもひときわ大きな存在感を放っている。