今図鑑ブームらしい。しかも図鑑が扱うテーマも広がって、愛好者の年齢は子供から大人まで幅広いという。紹介するこの本は、過去千年の西洋音楽史を作曲家で振り返る作曲家図鑑のようだ。そういえば、かつて芸能人一覧のような、当人の在所まで掲載した本があった。この本では、終着点を武満徹やスティーヴ・ライヒあたりにおいて、プレインチャントの作曲家の顔が見えてこない時代に起点をおき、多くの作家が時代順に紹介されている。ユニークなのは、作曲家が残した言葉、当時の彼らの作品や技法などについての評の引用がそれぞれ作曲家を紹介するページの頭に記されていること。タワレコのコメントみたいにポップ。