〈音楽で世界を笑わせたい! 泣かせたい! 踊らせたい!〉をコンセプトに、未来観とノスタルジアが交錯するダンサブルでポップでメロウなサウンドを武器にひた走ってきたSANDAL TELEPHONE。結成から3年。活動の大半がコロナ禍と重なったにもかかわらず、着実にその存在感を高めてきたのは、サウンド・プロデューサーのちばけんいちが仕立てた楽曲の強さと、それによって磨かれてきた3人のチャームが並みならぬものである、ということに他ならない。
「〈ライヴは行ったことないけど曲がイイから聴いてる〉って言ってくださる方が多くて、やっぱり曲が強いなって思います。以前、初めてライヴを観てハマッちゃいましたっていう方がいて、次のライヴのときにその方をステージの上から見つけたんですけど、ステージを見ないで頭を振りながらノッてたので、あっ、〈聴きに来た〉んだなって(笑)。いろんな楽しみ方ができるっていうのも強みなんじゃないか思います」(藤井エリカ)。
昨年末に4人組→3人組となり、表記を〈サンダルテレフォン〉から改めた彼女たちだが、パワーダウンの心配もどこ吹く風。大阪、名古屋、福岡、仙台と巡った新体制でのファースト・ツアーでも調子は上々だったようだ。
「各地のお客さんに会えて、いまはすごく気持ちも引き締まってます!」(夏芽ナツ)。
「その日しか観られないライヴ、みたいなものをもっと表現できたらよかったなという反省点はありますけど、その意味では〈もっと楽しませたい!〉っていう意欲もどんどん湧いてきて」(小町まい)。
そのツアーに先駆け、新体制での新曲“レビュープレビュー”と“Lightsurfer”をまずは配信リリース。そして同曲のリミックス(80s洋楽好きをニヤリとさせるフレーズも飛び出す!)やライヴSE、インストを加えた形で、このたびサードEP『Lightsurfer/レビュープレビュー』として銀盤化された。
「“レビュープレビュー”は、初めてヤマモトショウさんに歌詞を書いていただいた曲です。過去と未来を往き来するような内容の歌詞なんですけど、1番のサビ、2番のサビ、ラスサビで、〈今だけ綺麗ね〉〈過去は優しいね〉〈過去も輝くね〉って、感情が移ろっていくところがすごく素敵だなって思います」(ナツ)。
「とにかくメロディーが良くて、ちばけんいちさんは天才だなって思いました。一度聴いただけでメロディーが頭に入ってきて、サビに入る直前で〈レビュー♪〉って入るところにいちばん感動して(笑)」(まい)。
「初めて聴いたときに、曲が終わった瞬間、3人で思わず拍手!みたいな。カッコイイ系統というか、他のアイドルではできないようなことに挑戦してる感じがして、これは勝負曲だなって思ってます」(エリカ)。
ミッドテンポの煌びやかなダンス・ポップ“レビュープレビュー”に対して、“Lightsurfer”はドラムンベースを絡めたアグレッシヴなナンバー。
「“レビュープレビュー”は聴かせる感じの曲ですけど、お客さんと一体になって盛り上がれる曲が来たなと思ったのが“Lightsurfer”。第一印象、ライヴで映えるカッコイイ曲だなって思いました」(ナツ)。
「いままででいちばんっていうぐらい〈速い〉曲。歌もそうなんですけど、ダンスも激しいので、けっこう大変ではあります(笑)」(エリカ)。
「これは大変だなって瞬時に感じたのか、みんなで初めてトラックを聴いたとき、この曲では拍手が起こらなくて(笑)。でも、自分たちの歌が入って、さらにダンスがついたことによって、本当にかっこいい曲だなって。ライヴでやっていてもすごく楽しいですし、ニコニコしながら歌うような曲ではないと思うんですけど、楽しくてハイになって笑顔が出ちゃう曲です」(まい)。
これまで見せてきた世界観をさらに突き詰め、グループの真髄を改めて提示した『Lightsurfer/レビュープレビュー』。これから彼女たちが巻き起こすウェイヴに思いっきりノッていこうじゃないの!
SANDAL TELEPHONE
(写真左より)夏芽ナツ、小町まい、藤井エリカによるガールズ・グループ。前身ユニットに在籍していた夏芽と小町に藤井と西脇朱里を加える形で、2019年4月にサンダルテレフォンとして活動を開始する。ライヴ中心に活動しながら2020年8月に初の全国流通盤となるミニ・アルバム『Step by Step』を発表。2021年1月にファーストEP『SYSTEMATIC』、6月にセカンドEP『碧い鏡/It’s Show Time』、11月にリミックス・アルバム『REMIXES』とリリースを重ねていく。2021年12月をもって西脇が卒業し、表記をSANDAL TELEPHONEに改めて3人組に移行。現体制での初EP『Lightsurfer/レビュープレビュー』(hoen music)を5月10日にリリースする予定。