アフリカ音楽の間口と室内楽の可能性を同時に広げるAfriquatuorsの傑作デビュー・アルバム。おそらくフォーカスしているのはアフリカ各地で独自のポピュラー・ミュージックが誕生しだした1970年代から80年代あたりだと思われ、フランコやパパ・ウェンバという元祖的な面々の楽曲も取り上げられている。キューバ音楽や米ソウル/ファンクなどと伝統が入り交じったそれらの音楽の構造や楽器の役割、リズムや旋律を弦楽四重奏また管楽四重奏によって解釈し表現するという試みは新鮮で、ほぼ全曲にコンゴやギネアのベテラン・シンガーが迎えられパーカッションも使用されているためアフリカン・ポップスという体を保っているのがおもしろい。