イカ&タコ界のバンドが集結した大ヴォリューム音楽祭!
イカとタコが極彩色のインクの中を跋扈する。インパクトあるそのビジュアルは一度は目にしたことはあるだろう。昨年9月に待望の第3作がリリースされた「スプラトゥーン」。そんな「スプラトゥーン3」のサウンドトラックが、全147トラック、総収録時間300分オーバーの大ヴォリュームで誕生した。
ゲーム内の世界にはアイドル、バンドなど音楽ユニットが多数存在する。彼らが紡ぐ楽曲が異なるカラーでゲームを盛り上げるBGMを担当する、といった具合だ。
まず「スプラトゥーン3」の舞台となるバンカラ地方を代表する3ピースバンド〈C-Side〉の楽曲群が冒頭から出迎える。代表曲である“Clickbait”は原曲のほかRehearsal Studio Jam版にDemo Tape版などのバリエーションも収録される。他にもFront Roe・テンタクルズ・すりみ連合らの楽曲など盛りだくさん。さらに初代から登場するアイドルユニット〈シオカラーズ〉の新曲がゲーム内イヴェント〈フェス〉に実装されると最近も話題になったが、その“春風とペトリコール”他2曲もしっかり収録される。
極め付けはDisc 4に収録された、2022年10月開催の〈Nintendo Live 2022〉のバンカライブ音源。“Clickbait”“蛮殻ミックスモダン”などのお馴染み楽曲がライヴという熱量を纏いまた違った味わいが楽しめる。MCも含め全て収録ということで是非聴いておきたい。
ブックレットにも(ゲーム内の)各アーティストのアルバムジャケット、音楽談義などのスペシャルコンテンツが満載で「スプラトゥーン」の音楽世界にどっぷり浸れる良プロダクトだ。
過去2作の音楽も担当したスタッフらもサウンド制作に携わっており音自体も間違いない。これはサントラ/SE集ではあるのだが、人気アーティスト達のスプリットアルバムでもあり、ライヴアルバムでもある一品。〈如何〉様にも楽しめる逸品であることを約束しよう。