普段の彼らのステージとは違う〈リッチ〉な内容になるだろう――toconomaが2024年1月6日(土)にビルボードライブ大阪、1月14日(日)にビルボードライブ横浜、さらに追加公演として2月18日(日)にはビルボードライブ東京で自主企画〈TOCORICH〉を開催する。
toconomaは2008年に東京で結成され、メンバーは西川隆太郎(キーボード)、矢向怜(ベース)、清水郁哉(ドラムス)、石橋光太郎(ギター)の4人。特に決定的なジャンルはないものの、自由でオーガニックなジャムバンドの空気感を持った音楽性が特徴だ。
何よりユニークなのは、メンバー全員がフルタイムの仕事の傍らで活動する〈週末バンド〉であるということ。大好きな音楽でも単なる仕事の案件に成り下がれば楽しみを失ってしまうだろう。〈お仕事〉ではないからこそ自由に、かつ情熱を保てるのかもしれない。
フェスへの出演や日比谷野音でのワンマンの成功を収めた2023年に続き、2024年はすでに4月に開催される都市型ミュージック&カルチャーフェス〈SYNCHRONICITY’24〉への出演も決定している。
本企画のタイトル〈TOCORICH〉は〈toconomaがリッチ〉という意味合い。単純にアコースティックなセットというよりも、少しオシャレな装いでラグジュアリーな空間を目指したという、まさにビルボードライブならではの企画。2022年にも同様の企画を開催しており、この模様はライブアルバム『TOCORICH at Billboard Live』で確認可能だ。では、予習も兼ねて同作をショートレビューしていこう。
1曲目“nebula”はクリーンなギターのアルペジオを主軸にして、シンプルな2コードのなかで清々しく広がっていく楽曲。ピアノが旋律を担う気だるげな“ALOE”、一転してキラキラ&ダンサブルな“Drifter”へ。さらにシンコペーションによるコードチェンジが躍動する“Anchor”もアルコールと一緒に楽しみたい感じ。
「次、ビルボード用にアレンジしたやつ!」というMCに続くのが“Second Lover”。メロウな曲調に体を揺らしながら味わうドリンクとフードはトリップ不可避なはず。その後も軽快な“DAWN”、アップリフティングな“Mirage”、ダンサブルな“Ves”と続く。
そしてビルボードライブならではの聴きどころがグランドピアノの演奏だ。悠々と弾き始める西川にメンバーから「結婚式感がヤバい」と茶々が入ってから明るく演奏される“Sunny”。さらに後半も緩急を付けたセットリストが並び、最後の“seesaw”もグランドピアノが印象的に響いた。
アルバムからは、彼らのアッパーな一面よりもシックな側面が強調されている印象を持つ。だからといってハードルが高いとも思わない。じっと演奏に熱中するもよし、お酒とともに音楽に身を委ねるもよし、音をバックに食事を楽しむもよし、そんな野外フェスのような自由を〈リッチ〉に味わえるのが〈TOCORICH〉なのだろう。そう感じ取った。
きっと今回も同様の体験ができると思う。新曲も用意しているそうで、ますますプレミアムな夜になること間違いなし。曲間で和ませてくれる緩いMCにも期待してほしい。
LIVE INFORMATION
toconoma
TOCORICH
2024年1月6日(土)ビルボードライブ大阪
1stステージ
開場/開演:15:00/16:00
2ndステージ
開場/開演:18:00/19:00
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=14587&shop=2
2024年1月14日(日)ビルボードライブ横浜
1stステージ
開場/開演:15:00/16:00
2ndステージ
開場/開演:18:00/19:00
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=14588&shop=4
2024年2月18日(日)ビルボードライブ東京 ※追加公演
1stステージ
開場/開演:15:00/16:00
2ndステージ
開場/開演:18:00/19:00
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=14729&shop=1
サービスエリア/カジュアルエリア:6,700円/6,200円(1ドリンク付)
※本公演はClub BBL会員、および一般販売をWEB受付のみ実施いたします
※法人会員は電話にてご予約承ります