エディ・マーフィ主演「ビバリーヒルズ・コップ」シリーズの最新作である「ビバリーヒルズ・コップ: アクセル・フォーリー」が、Netflixで独占配信されました。前作から30年ぶり、シリーズ通算4作目となる今作では主人公のアクセル・フォーリーをはじめ、お馴染みの面々が再び集結。懐かしの名曲の数々とともに久々の新作を大いに盛り上げています。

そこで、今回は「ビバリーヒルズ・コップ: アクセル・フォーリー」の見どころや過去作を紹介。当該作品のTOWER RECORDS ONLINEの商品ページのリンクなどもあわせて掲載していますので、ぜひお役立てください。なお、TOWER RECORDS ONLINEでの取り扱いが終了している場合もございますので、ご了承ください。タワーレコード店舗での取り扱いは各店舗にお問い合わせください。


 

これぞ「ビバリーヒルズ・コップ」同窓会!

日本では「帰ってきた あぶない刑事」が公開され、大ヒットを記録。海外では「ビバリーヒルズ・コップ」の新作ときた。ともに、80年代に産声を上げて人気を集めた刑事モノということで、にわかに〈イケオジ刑事〉ブームがきているのかもしれない。

「ビバリーヒルズ・コップ: アクセル・フォーリー」

Netflixで独占配信中の映画「ビバリーヒルズ・コップ: アクセル・フォーリー」だが、ネタバレにならない程度に冒頭の出来事を少し話そう。いきなり「ビバリーヒルズ・コップ」を象徴するグレン・フライのナンバー“The Heat Is On”(サックスのリフが印象的なアレ)が流れ、デトロイトを舞台に現役で刑事を続けているアクセル・フォーリーは変わらずお笑い怪獣のごとく喋りまくり、除雪車で爆走気味に犯人を追跡する際の音楽がボブ・シーガー“Shakedown”(2作目のオープニング曲)ときた。もうこの時点で、シリーズ好きは興奮&感涙だろう。なお、劇中では他にもシリーズを彩った数々の楽曲が使用されているのでお楽しみに。

さらに、デトロイトの同僚だったジェフリーをはじめ、ビバリーヒルズの親友であり戦友のローズウッドやタガートら懐かしの面々が登場。アクセル演じるエディ・マーフィの際立つ若々しさは別にして、彼らのビジュアルは30年という時間を感じさせるには十分なもので、〈「ビバリーヒルズ・コップ」同窓会〉に参加した気分にさせてくれること間違いなしだ。

また、衣装や小道具にも気が配られていて、アクセルは相変わらずスタジャンを着用し、ローズウッドの事務所(現在は私立探偵に鞍替え)には「ランボー/怒りの脱出」のポスターが。そして、あきらかに過去作のシーンをなぞったような画作りも敢行されており、製作陣が注ぐシリーズへの深い愛情には尊敬の念すら湧いてくるはずだ。

では、本作はそんなノスタルジーの快楽だけで構成されているかといえば、それは〈ノー〉であり、時間が経つことの厳しさもきちんと描写している。アクセルは、いつものようにハッタリで危機を回避しようと試みるも、通用しないこと多々。プライベートでは離婚を経験し、弁護士として働く娘との関係は冷え切った状態に。刑事としても父親としても、〈あの頃〉のアクセルはここにはいないんだと、現実を容赦なく突き付けてくる。そんなリアルが描かれた物語の終盤、ラスボスにとどめを刺すのは一体誰なのかにも、ぜひ注目してほしい。

ちなみに、今作には新たなキャストとしてジョセフ・ゴードン=レヴィットやケヴィン・ベーコンといった日本でもおなじみのハリウッドスターが出演している(異様な立ち振る舞いを披露するルイス・ガスマンがいいぞ)。さらに、劇中で展開するアクションはなかなか気合いが入ったものもあるし、見どころは満載。そして、父と娘の関係がどんな変化を辿っていくのか。落涙するのも無理がない、感動的な場面が待ち構えている。2024年を代表するアクション映画ではないかもしれないが、こちらの観たかったものは概ね満足させてくれる良作に仕上がっている。