カメラマン/音楽ライターとしてロックヒストリーにその名を残すクボケンこと久保憲司さんの連載〈クボケンの配信動画 千夜一夜〉。Netflixなど動画配信サービスが普及した現在、寝る間を惜しんで映画やドラマを楽しんでいるというクボケンさんが、オススメ作品を解説してくれます。

今回採り上げるのは、Netflixオリジナルシリーズの韓国ドラマ「地獄が呼んでいる」。日本でも大ヒットした映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」(2016年)の監督、ヨン・サンホによる今作は、何者かに死の予告を受けた人物が、そのとおりに謎の怪物に襲われて殺されるというダークミステリー。聴き手の宗教観や生死観に揺さぶりをかけるこのドラマを、クボケンさんは「イカゲーム」(2021年)よりもおもしろく観たそう。その魅力とは? *Mikiki編集部

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Netflixシリーズ「地獄が呼んでいる」独占配信中

韓国ドラマ、おもしろいかも

展開が安易すぎるだろうと、韓国ドラマはあまり好きじゃなかった久保憲司です。

と思っていたのですが、韓国のドラマは日本の漫画をお手本にしているんじゃないか、と思うようになって好きになってきています。

そう言いつつも「イカゲーム」は日本の漫画の寄せ集めすぎじゃないかとひいてしまいました。

そんななか、「地獄が呼んでいる」を観だしたのですが、これがおもしろい。オープニングタイトルはアメリカのドラマ「ウエストワールド」(2016年~)をパクっていて、いや失礼、制作の人が〈「ウエストワールド」のオープニングかっこいいよね、あの感じで作ってみてよ〉と発注したんでしょうね。オープニング自体には〈このレベルか〉と思ったのですが、韓国ドラマって全体的にこういう感じなんですよね、そんなに〈おっ、ヤベぇ〉とは思わせないけど、おもしろく作る。

なぜ日本の制作チームはこれができないのですかね。「ウエストワールド」は作れなくっても、韓国の作品みたいに日本独自なものは作れると思うんですけどね。