これまでのEP3部作をまとめたアルバムで、3作それぞれのプロデューサーにはジェイムズ・ポイザー、イマン・オマーリ、ロバート・グラスパーらが就くという豪華布陣だ。ライヴ・バンドとしての評価も高いが、今作ではポエトリー・リーディングを中心に据えた構成になっている。ジル・スコットを迎えた“A Poem Is”の穏やかなネオ・ソウルで幕開けし、心地良い浮遊感のあるR&Bを経て、グラスパーによるジャズまで、各プロデューサーが提供するメロウなサウンドに乗せて時にたおやかに時に歯切れ良く言葉を紡いでゆく。聴くたびに豊かな余韻が残って熟していくような、じっくり味わいたい一作だ。