ザ・タイマーズのファーストアルバム『THE TIMERS』のリリース35周年を記念した作品集『THE TIMERS 35周年祝賀記念品』が、2024年11月13日に発売された。
言わずと知れた、忌野清志郎に酷似した人物・ZERRY率いる4人組バンド、ザ・タイマーズ。今作には、大ヒット曲“デイ・ドリーム・ビリーバー”を収録したファーストアルバムの最新リマスターに始まり、神出鬼没なライブ活動で披露されていたものの日の目を見なかった幻の楽曲や既発曲の別バージョンといった秘蔵音源も収録されている。特に注目したいのが、“君はLOVE ME TENDERを聴いたか?”だ。RCサクセションのライブ盤『コブラの悩み』の最後にショートバージョンとして収録されていたこの曲が、なぜこの音源集に収録されているのか?
当時、東芝EMIの宣伝担当者として彼らと密接に関わっており、今作の制作に携わった高橋Rock Me Baby氏に、新たな視点でザ・タイマーズを語っていただいた。今だからこそわかる、曲に込められたメッセージとは。
ジョン・レノンの影響――ラブソング、プロテストソング、そしてコミックソング
――ザ・タイマーズについては、高橋さんも語り尽くした感じがあると思うんですが、今回改めて気が付いたことなどはありましたか?
「『Sometime In New York City』ってジョン・レノンのアルバムがあるじゃないですか? あれはエレファンツ・メモリーというバンドで演奏しているんですけど、そのバンドは短命に終わってるんですよ。タイマーズって、ああいう感じだったんじゃないかなと思いました。というのも、確かあのアルバムの前後にジョンがヘルメットを被ってた写真があるんです。それがモチーフだったというようなことを聞いたことがある気がするんですよ。清志郎さんはジョンの話をよくしていたし、影響は強くあったんじゃないですかね」
――政治的なことを歌おうと考えたときに、ジョンのことが結びついた?
「RCサクセションのデビュー当時からそういうことは歌っていましたけど、もう1つあるとしたら、ザ・ブロックヘッズと作った1stソロアルバム『RAZOR SHARP』(1987年)でロンドンに行って変わったんだと思います。日本だと政治のことを歌ったりすると〈シリアスになりすぎる〉とか言われていたんだけど、ブロックヘッズとレコーディングしたときに、〈別にそういうことも歌っちゃっていいんだって思った〉と言ってましたね。その思いが『RAZOR SHARP』とRCの『MARVY』にも色濃く出て、その後に『COVERS』で発売中止騒動になってしまったので、タイマーズで一気に爆発したんだと思います」
――RCは1988年に『MARVY』『COVERS』『コブラの悩み』と3枚もアルバムを出していますよね。その勢いで、後にタイマーズでやったことをRCでやろうと考えていた節はありましたか?
「清志郎さんが果たして本当のことを言っていたかどうかわからないんですけど、〈(RCでは)無理だろうなと思った〉と言ってました。まず『COVERS』のときに、〈オリジナルじゃ絶対歌えないようなことを歌おうと思った〉と言ってるんですよね。〈“サマータイム・ブルース”とか“風に吹かれて”“ラヴ・ミー・テンダー”は、RCでやると直接的すぎちゃって、ちょっと難しいんだよな〉って。だから『COVERS』は替え歌だと思ってやったそうです。そういう話をしていたときに、エレファンツ・メモリーの話がちょこっと出たんですよ。なので、やっぱりタイマーズみたいなことをRCでやるのは難しかったんだと思います。
それと、〈(政治的なことは)ユーモアがないとおもしろくない〉とも言ってました。ラブソングもプロテストソングも歌うんだけど、〈もう1つはコミックソングだよ〉とおっしゃっていたんですよね」

氷室や布袋、ユーミンの前座で使ってくれない?
――当時、清志郎さんはすごく怒っていたイメージがあるんですけど、その延長線上で出て来たタイマーズが、ユーモラスなバンドになったのはその影響があったのかもしれないわけですね。
「僕が東芝EMIに入って仕事を始めたのは『コブラの悩み』からなんですが、当時の清志郎さんに怒ってるイメージはあんまりなかったです。近藤(雅信/元・東芝EMI宣伝クリエイティブ担当)さんとも仲良くしていましたし」
――タイマーズも、清志郎さんと近藤さんが最初から一緒に企ててやっていた感じがあるんですかね。
「たぶん、そうだと思います」
――ZERRYが各方面の関係者に企画書を配っていたという証言もありますが、本当ですか?
「企画書というか、〈ぜひ貴方の前座バンドに!〉って書かれたA4の紙があって、そこにタイマーズのメンバーとしてZerry Timer(ZERRY)、Toppi Mutoh(TOPPI)、Watashi Dareyo(BOBBY)、豊田商事Pah(PAH)の似顔絵イラストが描いてあったんです。それがFAXで送られてきて、〈氷室(京介)とか布袋(寅泰)とかのライブの前座で使ってくれないかな? ユーミンでもいいし〉と言ってました(笑)」
――ただただ、面白がっていたんですね(笑)。その前座は実現したんですか?
「実現するわけないでしょ(笑)! その前座は冗談としても、清志郎さんと近藤さんは盛り上がってました。ただ、ある時からピタッとタイマーズの話を聞かなくなってたんです。なぜかと言うと、1989年はサディスティック・ミカ・バンドの再結成があり、矢沢永吉さんの東芝EMI移籍後の2枚目のアルバム『情事』があり、またひさびさに期待の新人として高野寛くんのデビューがあったり、スタッフ全員すごく忙しくて、タイマーズの話が出なくなっていたんです」
――その頃、じつは水面下でタイマーズが動いたのでは?
「僕が初めてタイマーズを観たのが、ミカ・バンドのアルバムのミックスダウンのときだったんです。打ち合わせがあったので近藤さんとスタジオに行って、その後に横浜国立大学の学園祭(1988年11月13日)でタイマーズのライブを観ました」
――その時点でタイマーズは曲づくりやレコーディングはしていたのでしょうか?
「レコーディングをしていたかはわからないんですけど、“原発賛成音頭”とかはライブでやってました。他にもちょっと言えないような曲をやっていたんですけど、清志郎さんの歌は言葉がハッキリ聴こえちゃうんですよね(笑)。『COVERS』の後だったし、これを出すのは当然無理だなと誰もが思っていました。
その後、翌月に『コブラの悩み』の発売があったので(1988年12月16日)、東芝EMIのスタッフはみんなそちらのプロモーションにシフトしていきました」
“君はLOVE ME TENDERを聴いたか?”はザ・タイマーズの曲?
――今作の聴きどころの1つとして、『コブラの悩み』の最後に入っていた“君はLOVE ME TENDERを聴いたか?”のフルバージョンが収録されています。今までRCでレコーディングした曲だとばかり思っていました。
「僕もそう思ってました。当時、東芝EMI本社の第3スタジオと、芝浦のテラスタジオを清志郎さんがベタ押さえしてて、RCのレコーディングも含めてよく使っていたんですよ。たぶん、その中の1つでレコーディングしたんじゃないかと思います」
――何かずっと、内緒でやってた感じですよね(笑)。スタッフも動きを全然把握していなかったような。
「清志郎さんって、いろんな人と一緒にやってたじゃないですか? それもあって、周囲もあんまり気に留めてなかったと思います。当時のスタジオってすごく大きくて、あっちこっちのスタジオにいろんなアーティストが来ていて、シークレットで進められていたユニットもあったので。それに、清志郎さんはレコーディングをする時間が他のアーティストと違って深夜でもかなり深い時間帯だったので、あんまり目撃者がいないんです(笑)。だから“君はLOVE ME TENDERを聴いたか?”も、実際にどういうメンバーで録っていたのかはわからないですね」
――世間的にも、『COVERS』『コブラの悩み』と続いたRCや清志郎さんへの注目度も少し落ち着いた頃だったのでしょうか。
「『COVERS』はああいう事件があったのですごく注目度が高かったんですけど、その後にTHE BLUE HEARTSの“チェルノブイリ”と佐野元春さんの“警告どおり 計画どおり”が発売されて、日本でその年に原発のことを歌ったのはその3組だけだったんですよ。少し前には浜田省吾さんが“僕と彼女と週末に”という曲がありました」
――1988年でその流れは終わってしまったというか。
「『コブラの悩み』は、『COVERS』と比べるとあまりいい反応がなくて、若干売り上げが下がっちゃったんです。当時は日本がバブルの時代で、ドカーンと売れている人たちもいっぱいいて、またバンドブームで新しい流れも来ていて、業界の全体的な流れはもちろん、世の中のムードがそちら側にシフトしていました。だから、清志郎さんに関する話題はちょっと切れてしまっていましたね」

“デイ・ドリーム・ビリーバー”をヒットさせられなかったら全員クビ!
――ただ、今作の内容を見ると、当時のプレスキットとかはすごい熱量ですよね。最初は業界内でもそれほど注目されていなかったタイマーズをここまで盛り上げようということになったきっかけって、何だったんですか?
「それは完全に“デイ・ドリーム・ビリーバー”ですね。近藤さんが曲を聴いて、〈これはすごい!〉と。それで石坂(敬一/当時の東芝EMI邦楽の最高責任者)さんとか、全員が会議室に集まって“デイ・ドリーム・ビリーバー”を聴いたんです。中には清志郎さんに対してあんまり良く思ってない役職者もいたんですけど、聴き終わったときに満場一致の拍手が起こって、石坂さんが〈これはすごい! カバーじゃなくて清志郎のオリジナルだ! これをヒットさせられなかったら全員クビだ!〉って檄を飛ばして(笑)。そこからプロジェクトが動き出して。
タイマーズの広島でのライブを近藤さんや音楽評論家の北中正和さん、漫画家の若林健次さんたちと観に行ったんですけど、それもすごいライブだったんですよ。“総理大臣”とかもやっていました。それで、ますます熱が高まっていったんです」
――それこそ“総理大臣” や“原発賛成音頭”みたいな曲を歌っていたタイマーズが“デイ・ドリーム・ビリーバー”みたいなポップスを歌うのは、意外じゃなかったですか。
「もともと清志郎さんはザ・モンキーズが好きだったのと、正直なところ〈そろそろシングルヒットが欲しいな〉という気持ちもあったんじゃないかと思います。そういった意味で“デイ・ドリーム・ビリーバー”は清志郎さんが作りそうな曲で、カバーだけどオリジナリティもあって、誰もが求めてたような曲だったと思うんです。
当時はバンドブームだったので、例えば今の米津玄師さんや藤井 風さんみたいなタイプのソロアーティストは少なかったんですよ。新人で当たってるアーティストはほとんどがバンドだったので、リズムやビートを前面に出す曲が多かったし、歌を前面に出したミディアム調の曲が少なかったんですよね。
そんな中で“デイ・ドリーム・ビリーバー”は、あの年齢に達したキャリアの人にしかできない曲で、しかも中高生が聴いても〈この曲いいな〉って思える曲だった。〈忌野清志郎だから〉っていうことじゃなくて、作品として前情報なしに聴いたときに一般の人にも伝わるポップスだった。それこそ、ジョン・レノンは“Imagine”や“Jealous Guy”みたいな繊細な曲も歌うけど、一方で“New York City”や“平和を我らに(Give Peace A Chance)”のような曲も歌うので、そういう感じだったと思います。
僕はアジテーションが強い攻撃的な清志郎さんの曲も好きなんですけど、“デイ・ドリーム・ビリーバー”はそこを完全に突き抜けた曲だし、“スローバラード”に匹敵するぐらいの曲だったと思います」
バンドブームと勝負したアコースティックサウンド
――結果、今や代表曲の1つになっていますもんね。先ほどバンドブームの話が出ましたが、タイマーズがアコースティック編成で演奏していたのは、バンドブームへのアンチテーゼもあったと思いますか?
「電気を使わない楽器というのは、『COVERS』の(反原発の)ことがあったからだと思いますけど、清志郎さんは世の中の反対に行く人ですから、バンドブームに対してのアンチテーゼもあったと思います。
それともう1つ重要なのは、あれはバンドブームで出て来たバンドにはできないサウンドだってことなんですよ。タイマーズは、それを前面に押し出したんだと思います」
――〈RCは知らないけどタイマーズは好き〉っていうパンク/ハードコアバンドの人は少なくないですが、タイマーズの実際の音楽性はルーツミュージックに根ざしたものじゃないですか? 清志郎さんの活動の中でもここまでカントリーやブルースをそのまま前面に出しているバンドってないような気がします。
「RCがバンド編成になってから、意図的にそういうのはやってなかったですよね。まあ、やってはいるんですけど、アコースティック楽器を使っていたわけじゃないし、エレキ編成でGee2woのシンセが前面に出ていたりしていたので、いかにもルーツミュージック風にはならなかったんだと思います。
バンドブームではパンクやハードロックを基にした音楽性のバンドが多かったから、それ以外のところで何かないかと思ったときに、アコースティックでビートを鳴らしてやる音楽がいいんじゃないかということで、ブルースやカントリーを応用していったんじゃないかと思います。当時、清志郎さんは唯一、THE BLUE HEARTSのことは良く言っていたんですけど、それは彼らがルーツミュージック的な音楽をエレキに持ち換えてやっていたからだと思います。
そういう意味では、タイマーズは当時のバンドブームと勝負していました。バンドブームから出てきたバンドたちには絶対できないこと、全然ルーツが違う音楽をやって対抗するっていう。だから、当時タイマーズは〈パンク〉って言われたことがほとんどなかったんです」
FM東京事件の真相(?)
――過激なイメージは〈FM東京事件〉※の影響が大きいですよね。高橋さんもタイマーズの扮装をして現場にいたわけですが、今考えたらあんなバンドがテレビ番組に出たら何かをしでかさないわけがない気もします。当日、何かが起こるんじゃないかとは考えませんでしたか?
「考えてなかったですよ(笑)。あのときは“デイ・ドリーム・ビリーバー”のシングルが売れて大フィーバーで、すごく良かったなと思っていただけだったので。
ただ、メンバーはみんな違うバンドで活動しているのでスケジュールが合わなくて、表紙を飾る雑誌以外はインタビューを受けなかったり、テレビも1つだけに出演するっていうことで、『ヒットスタジオR&N』に出ることになったんです」
――“デイ・ドリーム・ビリーバー”1曲じゃなくてメドレーを演奏することになったのは、どうしてなんですか。
「たぶん、近藤さんの方でそういう条件を出したんだと思います。フジテレビは〈ぜひ出てほしい〉という感じだったので、それで近藤さんと清志郎さん本人が考えて〈メドレーでやりましょう〉ということになったんだと思います。
CM明けという好条件で出てますし、当日の目玉でしたよね。RCもテレビに出るときは他の出演者とは別格扱いでしたし、清志郎さんもテレビ出演にはあんまり抵抗がなかったのか、前向きでした」
――このとき、“デイ・ドリーム・ビリーバー”は既にリリースされていたわけですけど、〈この曲、いいな〉と思ってシングルを買って聴いた人が、1ヶ月後に出たアルバムを聴いたら、ギャップがあってビックリしたでしょうね(笑)。〈それ以外の曲はこんな感じだったんだ!〉って。
「あまりにもシングルとギャップがありすぎちゃって、確かに驚いた人もすごく多かったと思います。ただ、今思うとこのアルバムの強烈さをもっと強く打ち出すようなプロモーションのために、〈FM東京事件〉があったのかもしれないです」
かつてあったけど今なくなってしまった平和
――アルバムで“デイ・ドリーム・ビリーバー”の位置は“ロックン仁義”と“土木作業員ブルース”に挟まれてますけど、曲順をどうするのかはすごく難しかったんじゃないでしょうか。もしかしたらシングルなので収録しないというやり方もあったかもしれないし、でもこの曲がないとこういうアルバムにならなかった気もします。
「 “LONG TIME AGO”でもそういうことを歌ってますけど、清志郎さんは〈今あるものが全部なくなっちゃう、ということはあるんだよ〉と言ってたんですよ。例えば今、時流に乗ってやりたくないことをやっていたとしても、そんなのは一瞬でなくなっちゃうんだよって。RCの“ナイ-ナイ”でも、〈あんなにたくさんあったのに みんな燃えてなくなっちまった〉と歌っていたり、清志郎さんの曲には結構そういう歌詞が多いんです。
“デイ・ドリーム・ビリーバー”も、〈彼女〉という言葉を〈平和〉とかに置き換えて聴くと、〈かつてあったけど今はなくなってしまったもの〉を歌ってるって気付くんですよね。しかも、そう歌っている主人公の居場所もないんですよ。だから、あの曲の歌詞には、そういう狙いもあったんじゃないかなって思います。それを清志郎さんに訊いたら、〈高橋、お前考えすぎだよ〉って言われましたけど(笑)」
――清志郎さんは、タイマーズの活動をすごく楽しんでいた様子でしたか?
「初めから〈あんまり長くやるバンドじゃないし、本気でやるようなバンドでもないんだよ〉とはおっしゃってました。〈でも曲がいっぱいあるじゃないですか〉と言ったら、〈あの程度の曲で良ければいくらでも作れるよ〉って。さすがだなって思いました(笑)」
――あんまりこねくり回さずにブルースやロックンロールに歌を乗せて、即座に曲を出す姿勢がその発言に表れてますよね。それはメンバーの演奏技術があればこそのことだと思いますけれども。
「そうですね。三宅(TOPPI)さんの特性もあるし、川上(剛/BOBBY)さんが弾くスラッピングベースやロカビリーの感じは、清志郎さんのもともとの音楽性にはあまりなかったものなので。あと、清志郎さんは杉山章二丸(PAH)さんを生涯のベストドラマー3人のうちの1人に挙げていて、〈いいドラマーだ〉と言ってました。
“総理大臣”なんかについては、〈ジェームス・ブラウンのファンクを三宅がアコギでやるとああいう風になるんだ〉と言ってましたね。〈でも“ステップ!”みたいな曲はチャボ(仲井戸麗市)じゃないと無理なんだよ〉とも。だから、その辺はRCでやれることと、タイマーズでやれることを区別していたと思います」
――今作のディスク3の追加トラックでは、清志郎さんがブッカーT & MG’sと作った『Memphis』の収録曲“Mama Please Come Back”や、ヒルビリー・バップスに提供した“バカンス”をレゲエでやっていたりするのに驚きました。
「タイマーズは結構色々なことをやってましたよ。同じく後にソロでやっている“口笛”もやっていたし、RCの“June Bride”とか、2・3’Sの“メルト・ダウン”とかもやっていました」
THE TIMERSが現代社会に突き付けるメッセージ
――今作を制作して、高橋さんはタイマーズについて改めてどう思いましたか?
「今みたいな時代が来るっていうことを、清志郎さんは何となくわかっていたのかなって思いました。現代社会は、コンプライアンスの締め付けが強すぎちゃって。その割にはSNSやネットでよってたかって他人を叩きまくったり、また一方では査定が怖くて、学校でも会社でも言いたいことが言えない風潮があったり。何でもかんでもデジタル脳になっていて、マーケティングで作られたAIのような人間たちが増え続け、時代という誰かが作ったシステムに組み込まれている。
清志郎さんは〈間違った情報に躍らされるな、全てを疑ってかかったほうがいい〉と言ってました。人間ひとりひとり違うのに、せっかくの人生を時代なんかに振り回されてはいけないと。人と違うことはいいことで、自分の人生は自分で選ぶ。時代や流行を信じるな! 自分の人生に時代遅れも何もない。大切なのは、人が何と言おうと好きなことに夢中になることで、それこそが人間にしかないアティチュード。時代は乗るものでも、寝るものでも、しがみつくものでもなく、突き抜けるものだ! このアルバムにはそんな強いメッセージを感じます。
それともう1つ重要なことは、“争いの河”の中に含まれていると思います。〈その間に 目的を持った奴が/ちゃくちゃくと準備をしてる〉。みんな一面的なことだけに執着して、大切なものを見失ってるんじゃないかって。〈どこどこの国はこういうことやってるから〉〈どこどこの会社がこれをやってるから〉って、みんな表層的な部分ばっかり真似し合ってるけど、本当の真実はもっと違うところにあるし、それを知っている目的を持った奴は着々と準備している。そういうことに尽きるんじゃないかと思います。“3部作(人類の深刻な問題、ブーム ブーム、ビンジョー)”なんかも、近いことを歌ってると思います」
――“3部作(人類の深刻な問題、ブーム ブーム、ビンジョー)”の作り方って、当時も今もすごく斬新に聴こえます。
「そうですよね。この曲について清志郎さんは、〈サイケデリックにしたかった〉とおっしゃってました。〈アコギでサイケデリックをやるのは難しいんだよ〉とも言ってましたけど(笑)。
あと、“バイバイ・タイマーズ”も今の時代にピッタリだと思います。〈おまえら相手にやってられねえよ/いばった奴らの言いなりになって/善人面して何にもしねえ/長い物にまかれてるだけ〉っていう歌詞を聴くと、当時の気分も今の気分もまったく同じなんじゃないかと思いますね。
ただ、そういう風なことを言っていると、〈いや、世の中バカみたいだなんて言っちゃいけないよ〉と言う人も現れて、だんだん一方向的な、独裁的な文化風土が強まってきちゃう。今と似てますね。〈今の若者は〇〇だから〉とか〈若い子はみんなこうだから〉とか、誰かが作った、実際にはそんなにいないであろう今の若者像を追いかけている。大切なのはあらゆる世代のつながりなのに、幻の若者像に振り回されている。
この曲は、そんな嘆かわしい現代への警告だと感じます。当時そんなことを歌えたのって、清志郎さんぐらいだったんじゃないかなって思います。それが今の時代にもヒシヒシ感じます」
RELEASE INFORMATION
リリース日:2024年11月13日(水)
■3LP

品番:UPJY-9463/5
価格:13,200円(税込)
*180g重量盤
*3つ折りLPサイズケース入り
*当時のEPサイズ20Pプレスキット復刻版付き
TRACKLIST
LP 1: オリジナル・アルバム 2024リマスター
Side A
1. タイマーズのテーマ
2. 偽善者
3. 偉人のうた
4. ロックン仁義
5. デイ・ドリーム・ビリーバー
6. 土木作業員ブルース
7. 争いの河
Side B
1. カプリオーレ
2. LONG TIME AGO
3. ギーンギーン
4. 総理大臣
5. LONELY JAPANESE MAN
6. 税
7. イモ
8. タイマーズのテーマ(エンディング)
9. Walk don’t run
LP 2: 2006年+2016年追加トラック
Side C
1. 企業で作業
2. ダイナ(嫌煙のダンナ)
3. 牛肉・オレンジ
4. 石井さん
5. 総理大臣(2016 MIX)
Side D
1. 君の席
2. 久留米の人
3. タッペイくん
4. ピース
5. 彼女の笑顔
6. バイバイ・タイマーズ
7. 不死身のタイマーズ
LP 3: 2024年追加トラック
Side E
1. 3部作(人類の深刻な問題、ブーム ブーム、ビンジョー)*
2. Mama Please Come Back
3. KONAKURE
4. デイ・ドリーム・ビリーバー(2024 MIX)
5. 原発賛成音頭
Side F
1. ブツ
2. 覚醒剤音頭
3. BAKANCE
4. LONG TIME AGO(1989年8月5日 @広島サンプラザホール)
5. 君はLOVE ME TENDERを聴いたか?
*Side E 01“3部作”は、CD[Disc 1]10と同一音源
■3CD

品番:UPCY-8002/4
価格:7,700円(税込)
*EPサイズ3つ折りデジパック
*当時のEPサイズ20Pプレスキット復刻版付き
TRACKLIST
DISC 1: オリジナル・アルバム 2024リマスター
1. タイマーズのテーマ
2. 偽善者
3. 偉人のうた
4. ロックン仁義
5. デイ・ドリーム・ビリーバー
6. 土木作業員ブルース
7. 争いの河
8. カプリオーレ
9. LONG TIME AGO
10. 3部作(人類の深刻な問題、ブーム ブーム、ビンジョー)
11. ギーンギーン
12. 総理大臣
13. LONELY JAPANESE MAN
14. 税
15. イモ
16. タイマーズのテーマ(エンディング)
17. Walk don’t run
DISC 2: 2006年+2016年追加トラック
1. 企業で作業
2. ダイナ(嫌煙のダンナ)
3. 牛肉・オレンジ
4. 石井さん
5. 君の席
6. 総理大臣(2016 MIX)
7. 久留米の人
8. タッペイくん
9. ピース
10. 彼女の笑顔
11. バイバイ・タイマーズ
12. 不死身のタイマーズ
DISC 3: 2024年追加トラック
1. Mama Please Come Back
2. KONAKURE
3. デイ・ドリーム・ビリーバー(2024 MIX)
4. 原発賛成音頭
5. ブツ
6. 覚醒剤音頭
7. BAKANCE
8. LONG TIME AGO(1989年8月5日 @広島サンプラザホール)
9. 君はLOVE ME TENDERを聴いたか?
EVENT INFORMATION
ザ・タイマーズ1stアルバム『THE TIMERS』35周年記念エディション発売記念展示/特典
リリースから35年。その鮮烈なデビューから35周年を記念し、最新リマスターと幻の発掘音源で綴る35周年記念エディションがLP/CD各3枚組で発売決定! タワーレコード新宿店では、その35周年を祝して以下の施策を実施します。
■特別展示
内容:忌野清志郎に〈よく似ている人物〉ZERRYの衣裳
期間:2024年11月12日(火)~2024年11月24日(日)
場所:タワーレコード新宿店9F
■特典
内容:タワーレコード新宿店限定B2ポスター
期間:2024年11月12日(火)~
ご予約優先、先着でのプレゼントとなりなくなり次第終了となります。
対象商品:『THE TIMERS 35周年祝賀記念品』
発売日:2024年11月13日(水)
https://tower.jp/store/news/2024/11/055033
「THE TIMERS 35周年祝賀記念品」リリース記念 不法集会
祝35周年! THE TIMERS ライブ上映 at TOKYO FM
第1集会
2025年1月31日(金)東京・半蔵門TOKYO FMホール
開場/開演:15:00/15:30
指定席:2,000円(税込)
※上映のみ(上映時間約60分予定)
第2集会
開場/開演:18:00/19:00
指定席:4,000円(税込)
※トーク&上映
出演:THE TIMERSメンバー(TOPPI・BOBBY・PAH)と親しい三宅伸治・杉山章二丸・川上剛/高橋“Rock Me Baby”康浩(元東芝EMI宣伝担当)
MC:ちわきまゆみ
※第1集会と第2集会の上映映像は同じものです
■チケット販売
一般発売:2024年11月2日(土)
〔発売場所〕
チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/thetimers-35th/
イープラス:https://eplus.jp/
ローソンチケット:https://l-tike.com/
■クレジット
主催:ユニバーサル ミュージック
企画:ハテナ計画
制作:ハッピーヘッズミュージック
協力:ベイビィズ
■お問い合わせ
ユニバーサル ミュージックお問い合わせ:https://lp.universal-music.co.jp/forms/inquiry/
お電話でのお問い合わせ:0570-044-088(代表)
*営業時間:10:00~18:00(土日・祝祭日を除く)
・電子チケット・紙チケット選択可
・お1人様4枚まで
・チケットの発券は1週間前・2025年1月24日(金)10:00~
・未就学児童入場不可
・ご飲食は、ご遠慮下さい
