KAKUBARHYTHM発、福原音(ギターほか)と細野悠太(ベースほか)による2人組バンドのファースト。インスト中心ながらアプローチが実にカラフルで、声を無作為にちりばめた““a one””はCorneliusを彷彿とさせる耳当たりが気持ちいい。妻に出て行かれた夫の物語と絡め、料理の楽しさを軽妙な朗読(柚木麻子が寄稿)&サウンドで表現した“めし”もユーモラス。純朴に響く歌もの、シロフォンやフルートを用いた曲など、聴き進めるにつれて彼らのルーツ=1940年代の音楽の魅力が伝わってくる。細野晴臣も孫たちの奔放なアンサンブルを興味深く見守っていることだろう。
