ジャマイカの音楽ほど特異な思想的背景を背負っている音楽も無いのではないか。〈ジャー〉〈ザイオン〉〈バビロン〉〈ドレッド〉等々の言葉の多用。もっとも、そういった思想や背景を理解せずとも楽しめるものが音楽だし音楽であるべきだ。が、理解したいと思わせるものがジャマイカの音楽だとも言える。2018年に「レゲエ入門」として発行され長らく絶版になっていたものに、章に即したディスクガイドとプレイリストを追加収録した新装版。レゲエを総合的に解説したものとして非常に高い評価を得ていたものなので待望の再刊だ。入門としてだけでなく深く理解したい人にも強くお勧めしたい名著。
牧野直也「ジャマイカン・ミュージックの歴史」レゲエなどジャマイカ音楽を総合的に解説 入門から深い理解にまで導く名著
