
パンクであること
那倉「さっき言った加虐性と被虐性の混合という点から歌詞を読み返して思ったのは、どちらかと言うと加虐の方はフィクショナルだけど、何よりも身の潔白や清廉性を切実に訴えかけていると感じました。〈悪いことはしていません〉ってよく言うじゃない?」
Dex「〈悪いことをしていないのにこんな酷い目に遭っている〉という意識はあるんじゃない? そういう自意識の過剰さというか」
夢咲「自意識の過剰さからくる謝罪ですよね。神、崇高なるものに対して、〈とにかくほんと許してください〉という気分に実際なるし。許されたら許されたで、そのちゃぶ台をひっくり返しちゃうという」
Dex「まあ、逆張りっすね」
夢咲「それは、パンクロックって言っていいんじゃないかと思うけどね。パンクであるってことだと思った。反動の反動の反動っていうか、逆の逆の逆の逆の逆みたいな、無限後退していく感じ。我思う故に我思う故に我思う故に……」
那倉「〈自己批判のススメ〉と言いますか」
夢咲「地獄が終わらないからそうなるんですよね」
那倉「そこで出てくるのが〈絶滅〉のモチーフだと思うのですが」
夢咲「そうですね。それに対して圧倒的な断絶というか、一番先に見えるものが〈絶滅〉というのはあります。生き物は絶滅するし、自分も死ぬし、宇宙も死ぬし、その果てにあるもの、一番超越的なものが死、終わり、終焉みたいな。だから、それは終末論的な美学でしかないんですが」
那倉「加えて、ブラシエ的な〈人間的な思考抜きの絶滅〉を含めても、moreruの音楽はその手前というか、始まりとしての、Dexさんの言うファスト風土化のサウンドトラックという印象を受けます」
Dex「灰色の街のね」
那倉「その街に独特なグローバリズムの雨を降らせているというか」
具合が良いのがおかしい
那倉「こういう言い方はしたくないけど、ある種の享楽の問題ですよね。享楽のレベルを上げないといけないというか。
エクストリームミュージックは、そこを置いてけぼりにしている面があるじゃないですか。〈エンジョイメント〉ということで〈笑顔でやる〉とか〈楽しい〉というイメージと連結しやすいから、エクストリームミュージックは享楽を排してきたけど、機能性を上げながらも、ある種の悪癖として〈楽しくないですよ〉という感じをいかにキープするかという課題もあるかと思います」
Dex「〈嫌々ながら〉ですね」
那倉「そうなった時に健康でないとできない人もいるし、〈不健康でないとさまにならない〉と考えるひともいると思うんです。〈楽しいだけでいいじゃん〉ってやるわけにもいかないし」
Dex「そこは難しいですね。音源にすると、必然的にある程度は楽しくなっちゃうし」
夢咲「実存とか身体のレベルで言ったら快楽を感じるけど……。ってか、俺はそもそも不可能性にぶち当たってしまうので、具合が良くなることはないですね。〈それってひどくない?〉〈ひどいよ〉ってことをずっと言ってるわけで。俺は今、産後うつみたいな状況にある。だから、一生こういうことをやってくのかなって。やめたら〈死〉みたいな感じだから。まあ、具合が悪いことをもうちょっと自分のなかで肯定したいけどね」
Dex「お前らがおかしいんだってね」
夢咲「〈大体、具合が良いのがおかしい〉ってことを言うしかないけど……。俺さ、ヤバいことを言ってるよね」
Dex「でも結局、そこにはリスナーが存在する訳で⋯⋯」
那倉「まあ、それは、1年半前のインタビューからここまでの間に身に染みたというか」
Dex「もうそれは、自分らの手を離れていますからね」
夢咲「まあ、僕は曲を作るしかないです。曲を作ってないからこうなっているので。ずっと楽しかったのに、〈ミックス終わり!〉ってなった瞬間に他者が入り込んで、乖離が起きちゃうから」
那倉「アルバムをパッケージしてリリースするまでは、それはあまり感じないのですか?」
Dex「リリースするまでは、まだ自分たちの手中にあるというか」
夢咲「〈まだ変えられる〉って状況の時が一番楽しいですね」
Dex「結局、作品が出ちゃうとどうしようもないんだよね」
夢咲「もう変えられないからね」
RELEASE INFORMATION
リリース日:2025年10月22日(水)
配信リンク:https://ultravybe.lnk.to/YYouMMe
TRACKLIST
1. 初恋と戦争の準備 / First Love, Ready for War
2. ROCKSTAR
3. 3songs
4. 中卒無双 / Chusotsu Warriors
5. 虐殺水泳 / Pool of Slaughter
6. マリア様に大変な懺悔 / Jesus Christ (Fuck You)
7. 乙女座最終日 / The Last Day of Virgo
8. せーの、死 / One, Two, Death (feat. STOMACH BOOK)
9. 絶滅によろしく / Zetsumetsu
10. 完全他殺マニュアル / Perfect Tasatsu Manual
11. 討死!/ JIG-AI!
12. あのね / Anone
(JP title / EN title)
LIVE INFORMATION
moreru 4th Album Release Tour
霊霊障障新新感感染

■仙台編
2025年10月31日(金)宮城 SENDAI BIRDLAND ※終了
w/braqkotone、童子 and The Exorcists
■弘前編
2025年11月1日(土)青森 HIROSAKI KEEP THE BEAT ※終了
w/Is Survived By、ATHLETIX
■横浜編
2025年11月14日(金)神奈川 YOKOHAMA B.B.STREET
w/House Of The Blood Choir、5000、ANALSKULLFUCK
■イビル編【evilspa】
2025年11月22日(土)東京 SHIBUYA WWW & WWWβ
■名古屋編
2025年11月28日(金)愛知 NAGOYA HUCK FINN
w/天国注射、Climb The Mind
■京都編
2025年11月30日(日)京都 KYOTO METRO
w/odd eyes、Kiima Kariis
■大阪編
2025年12月1日(月)大阪 NAMBA BEARS
w/KK manga、TIVE
■広島編
2025年12月5日(金)広島 HIROSHIMA ALMIGHTY
w/Sugar、おそロシア革命
■熊本編
2025年12月6日(土)熊本 KUMAMOTO Django
w/safmusic、浅井幹人
■福岡編
2025年12月7日(日)福岡 FUKUOKA UTERO
w/HAERERE、herside、ROFLEN
■最終編【oneman live】
2025年12月25日(木)東京 SHIBUYA clubasia
EVILSPA 9
-moreru 4th Album Release Party-
2025年11月22日(土)東京・渋谷 WWW & WWWβ
開催時間:20:00~5:00
U23:3,000円/ADV:3,500円/DOOR:4,000円(All+1 Drink)
Over 20 only・Photo ID required
20歳未満入場不可・要顔写真付ID
■SPECIAL GUEST
JOHNNASCUS(US)
■ACT(A to Z)
ANALSKULLFUCK
Akane
CNG Squad
DC
DIV⭐︎
Efeewma
Kanon
KRUELTY
Mayhem Squad (Egomania × KYLE MIKASA)
moreru
Rosa
NEGATIVE SUN vs Wolf Creek
Slumza
Super Structure
SMAP
Taro Aiko (M.A.S.F.)
VMO
Weed b2b NIKEGUCCI420
YUNGSTAお仲間
042ghxst
小腸分裂
拒絶666
春麗
豚化粧
コスプレシンガーホーリー
谷利沙紀
+Secret Guest “Σ”
■POP UP
choningen clothing
■FLYER
コジマアツヲ
TICKET:https://t.livepocket.jp/e/20251122www
PROFILE: moreru
東京を拠点とするトゥルーパンクバンド。2018年結成。メンバーは夢咲みちる(ボーカル)、コジマアツヲ(ギター/ボーカル)、石肉(ギター/ボーカル)、taga(ベース/ボーカル)、Dex(ドラムス/ボーカル)、岩本雪斗(ノイズ/ボーカル)の6名。2019年に『itsunohinikabokunokotowoomoidasugaii そして……』、2022年に『山田花子』とアルバム2作を発表。自主企画〈evil spa〉〈霊障〉を主催するなど精力的にライブをおこなう。EP 3作のリリースを経て2023年に初の全国流通盤となる3rdアルバム『呪詛告白初恋そして世界』を発表。2024年のEP『闇の軽音楽で包丁を弾く』に続き、4thアルバム『ぼぼくくととききみみだだけけののせせかかいい』を2025年10月22日に発表した。
PROFILE: 那倉太一
2006年、ENDONを結成。ノイズミュージックとエクストリームメタルと絶叫が混交するスタイルを急進的に推し進めた。同バンドは2025年に解散。現在はECLATとRAMPSにてボーカルを務める。クリエイティブコレクティブTOKYODIONYSOS主宰。ANGRY WAVES所属。アパレルブランドSLAVEARTS®︎ディレクター。
