賛辞を集めたデビュー盤の翌年というスパンの短さをどう捉えるべきか。早急な結論は避けておくが、本作にもバンドの魅力が詰まっていることは断言できる。ロンドン発、女性5人組によるセカンド・アルバムは、持ち前のバロック趣味やグラム・ロック的なアンサンブルを展開しつつ、音作りの面では前作よりも上品にまとまった印象だ。ジェイムズ・フォードの闘病もあり、ポップ志向の強いマーカス・ドラヴスと制作したことも関係しているのだろう。ビート・ロック調の“Second Best”、アバを意識したというダンサブルな“The Scythe”など楽曲に備えたフックの強さは健在で、この次も楽しみ。