©Tom Jackson

WE BANG THE DRUMS!!
〈みんなの歌〉が再発見されたUKロック

 『(What’s The Story) Morning Glory?』の30周年に合わせて再結成ツアーを行った、おとぼけビ〜バ〜のあっこりんりんいわく〈マンチェスターのジジイ〉ことオアシスが、空前絶後の興奮を起こした2025年のUKロック。日本のリスナーにとっては、パルプの27年ぶり(!)となる来日公演から始まった一年であり、6月には24年ぶり(!)の新作『More』も到着。秋に95年作『Different Class』の30周年記念盤も届くなど、通年で盛り上げてくれました。

 ブー・ラドリーズやリーフなどの30年目のヴァイナル・リイシューに楽しかったブリット・ポップの時代を思い出しつつ、スウェードやマニック・ストリート・プリーチャーズ、アッシュら往年のビッグネームたちの瑞々しい新作に感動……。というのは、もはや例年通りですが、リチャード・アシュクロフトの『Lovin’ You』がアップリフティングな作風だったことは、彼がオアシスのフロント・アクトを務めたことも無関係ではないのでは。

 フランツ・フェルディナンドやマイルズ・ケイン、クークスといった2000年代組が独自のスタイルを提示した新作、マムフォード&サンズの復活も嬉しかったし、メジャーに移籍したウルフ・アリスの新モードや、全英1位に輝いたK’sの飛躍などにもワクワクさせられました。また、サム・フェンダーの新作が〈マーキュリー〉を受賞したことには、差異を越えていく共同体的な音楽体験が人々に求められていることを感じたり。それは、なぜオアシスがいま?という話に繋がっていくものなのかもしれません。

 最後に、11月に亡くなったマニに哀悼を。あなたのベースがなければ、世界はいまよりもつまらなかったでしょう。どうか安らかに。