玉置浩二・ASKAがシングル“音銀河”を2026年9月16日にリリースした。お互いを〈同じ時代の戦友〉〈心の友〉と呼び合う2人の初コラボレーション曲だ。日本を代表する男性シンガーソングライター2人が共演曲を発表したことを受け、音楽評論家・小貫信昭に“音銀河”とカップリング曲“命の宿り”を評してもらった。 *Mikiki編集部

玉置浩二, ASKA 『音銀河』 Sony Music Labels(2026)

 

これを〈世紀の共演〉と呼ばないで何を呼ぶ?

玉置浩二とASKA。日本のポップスを代表する2人のシンガーソングライターが、ついに本格的な合作を世に送り出した。もしこれを〈世紀の共演〉と呼ばなければ、いったい何をそう呼べばいいのだろう。日本のポップスを長く聴いてきた人なら、この2人の名前が並ぶだけで、特別なものを感じるのではないだろうか。

2人の歌声にはそれぞれに、僕がここに書くまでもなく、確固たるものがある。声を聴くだけでも、いくつもの風景が浮かび、さまざまな感情が重なり合う。単に〈歌がうまい〉という言葉では収まりきらない、大きな表現の領域を感じさせる。そんな2人の歌声が交わった時、いったい何が起こるのか。それはまるで、ひとつの銀河と、もうひとつの銀河の出会い――。今回の“音銀河”というタイトルには、そう想像してしまうだけの説得力がある。

ともに1958年生まれ。長いキャリアの中で、それぞれが日本のポップスに残してきたものはあまりにも大きい。その2人の間には、実は10数年前から、この曲につながる交流があった。玉置がASKAにカセットに入れたデモを渡したことをきっかけに、折に触れお互いに手を加えながら、往復書簡のように曲を育ててきたという。そして今年の3月、NHK BS「玉置浩二ショー」で初披露され、大きな反響を呼んだのをきっかけに、本格的なレコーディングに臨んだ。そして9月16日、いよいよシングルとしてリリースされることになったのである。

 

声の重なりと受け渡しが味わい深い“音銀河”

歌われているのは、いまを生きる人たちへのまなざしであり、未来への願い、そして、さまざまなことが起こるこの世界の中で、それでも愛を信じていこうとする思いだ。タイトルから想像する通り大きなテーマを持った曲だが、それを言葉で説明しすぎることなく、2人の歌声と、ストリングスの効いたサウンドそのものに託している。そこにはまさに“音銀河”というタイトルを思わせる、大きな音空間が広がっている。

実際に聴いてみると、まず興味深いのは、両者の歌のパート分けだ。短いイントロのあと、いきなり2人の声が重なる。そこからASKAが歌い、玉置が歌い継ぐ。やがて再び2人の声が重なり、大きなサビへ入っていく。どちらかが主役で、もう1人がそれを支えるという単純な構図ではない。それぞれの声が役割を担いながらメロディーを支え、その受け渡しによって、曲そのものが前へ進んでいく。

さらに聴きごたえがあるのが2コーラス目だ。今度は玉置から歌い始め、ASKAが歌い継ぐのかと思いきや、ASKAが玉置の歌をカウンター・メロディーで追いかけ始める。やがて追いつき、2人の声が再び重なる。同じ言葉でも、この2人のボーカリストではアプローチが異なるのも興味深い。たとえば〈重ねた〉という言葉ひとつでも、ASKAは〈かっさねた〉と少し強く言葉を立てるように歌い、玉置は〈かさねた〉と、より滑らかに流すように歌う。ほんのわずかな違いなのに、このあたりを意識して聴いてみると、実に味わい深く感じられる。

 

2人の声が近くに感じられる、ミクロへ目を向けた“命の宿り”

そして、もう1曲の“命の宿り”。こちらは“音銀河”とはまた違い、2人の声がもっと近くに感じられる。温かなメロディーとアコースティックな響きの中で、今を生きること、身近にある幸せを見つめるような歌になっている。歌詞の〈卵を透かしてみる〉という表現は、まさにタイトルにある命という言葉と呼吸しあっている。

この2曲を続けて聴くと、“音銀河”が大きな世界へ視線を伸ばしているのに対し、“命の宿り”はもっと身近なところへ目を向けているようにも聞こえる。いわばマクロとミクロ、見つめているものは違うけれど、どちらも、いまを生きることの尊さを歌っている。

 

“音銀河”をライブで聴く機会は?

そして、やはり期待したくなるのが、“音銀河”を生で聴く機会である。玉置浩二もASKAも、ともにツアーをスタートさせている。過去には、どちらかのステージにもう一方がゲストとして登場し、飛び入りしたこともあったそうだ。となると、もしかしたら今年、どこかのステージで2人が顔を合わせ、“音銀河”を生で聴く機会があるかもしれない。

もちろん、それは神のみぞ知ることではあるのだが、そんな日がいつか訪れることを、僕は少し期待している。

 


RELEASE INFORMATION

玉置浩二, ASKA 『音銀河』 Sony Music Labels(2026)

リリース日:2026年9月16日(水)
品番:MHCL-3167
初回仕様限定盤:スペシャルスリーブケース仕様
価格:2,200円(税込) 

TRACKLIST
1. 音銀河 
2. 命の宿り
3. 音銀河 -Instrumental-

玉置浩二・ASKA Sony Music Official Site:https://www.sonymusic.co.jp/artist/KojiTamakiASKA

 

■玉置浩二
LIVE INFORMATION
玉置浩二 with 故郷楽団 Concert Tour 2026 ファンファーレ!!
2026年8月23日(日)埼玉 大宮ソニックシティ 大ホール ※終了
2026年8月26日(水)宮城 仙台サンプラザホール ※終了
2026年8月27日(木)宮城 仙台サンプラザホール ※終了
2026年9月2日(水)北海道 旭川市民文化会館 大ホール ※終了
2026年9月3日(木)北海道 旭川市民文化会館 大ホール ※終了
2026年9月5日(土)北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru ※終了
2026年9月6日(日)北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru ※終了
2026年9月9日(水)静岡 アクトシティ浜松 大ホール ※終了
2026年9月10日(木)愛知 愛知県芸術劇場 大ホール ※終了
2026年9月13日(日)石川 金沢歌劇座 ※終了
2026年9月15日(火)大阪 フェスティバルホール ※終了
2026年9月16日(水)大阪 フェスティバルホール ※終了
2026年9月20日(日)新潟 新潟県民会館 大ホール ※終了
2026年9月23日(水・祝)群馬 高崎芸術劇場 大劇場 ※終了
2026年9月28日(月)岡山 岡山芸術創造劇場ハレノワ 大劇場 ※終了
2026年10月1日(木)福岡 福岡サンパレス ※終了
2026年10月2日(金)福岡 福岡サンパレス ※終了
2026年10月4日(日)長崎 長崎ブリックホール ※終了
2026年10月9日(金)鳥取 米子コンベンションセンター BiG SHiP ※終了
2026年10月11日(日)広島 広島文化学園HBGホール ※終了
2026年10月12日(月・祝)広島 広島文化学園HBGホール ※終了
2026年10月15日(木)東京 TACHIKAWA STAGE GARDEN
2026年10月19日(月)京都 ロームシアター京都 メインホール
2026年10月21日(水)熊本 熊本城ホール メインホール
2026年10月24日(土)大阪 フェニーチェ堺 大ホール
2026年10月25日(日)大阪 フェニーチェ堺 大ホール
2026年10月29日(木)兵庫 神戸国際会館 こくさいホール
2026年10月30日(金)兵庫 神戸国際会館 こくさいホール
2026年11月4日(水)東京 日本武道館
2026年11月5日(木)東京 日本武道館

玉置浩二&安全地帯 オフィシャルサイト:https://saltmoderate.com/
玉置浩二 YouTube Channel:https://www.youtube.com/@saltmoderatesmej

 

■ASKA
LIVE INFORMATION
ASKA CONCERT TOUR 2026-2027 “Lock-on”

2026年9月19日(土)東京 J:COMホール八王子 ※終了
2026年9月26日(土)栃木 栃木県総合文化センター メインホール ※終了
2026年9月27日(日)埼玉 大宮ソニックシティ 大ホール ※終了
2026年10月11日(日)岐阜 長良川国際会議場 メインホール ※終了
2026年10月12日(月・祝)三重 四日市市文化会館 第一ホール ※終了
2026年10月16日(金)岡山 倉敷市民会館
2026年10月18日(日)鳥取 米子コンベンションセンター BIG SHIP
2026年10月21日(水)大阪 フェスティバルホール
2026年10月22日(木)大阪 フェスティバルホール
2026年10月25日(日)兵庫 神戸国際会館 こくさいホール
2026年10月31日(土)青森 リンクステーションホール青森(青森市文化会館)
2026年11月2日(月)秋田 あきた芸術劇場ミルハス 大ホール
2026年11月14日(土)京都 ロームシアター京都 メインホール
2026年11月15日(日)京都 ロームシアター京都 メインホール
2026年11月21日(土)愛媛 松山市民会館 大ホール
2026年11月22日(日)香川 レクザムホール 大ホール
2026年11月25日(水)愛知 刈谷市総合文化センター 大ホール
2026年11月28日(土)兵庫 アクリエひめじ 大ホール
2026年11月29日(日)奈良 なら100年会館 大ホール
2026年12月4日(金)石川 本多の森 北電ホール
2026年12月5日(土)長野 ホクト文化ホール 大ホール
2026年12月10日(木)茨城 水戸市民会館 グロービスホール
2026年12月11日(金)福島 會津風雅堂
2026年12月13日(日)山形 やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)
2026年12月18日(金)滋賀 守山市民ホール大ホール
2026年12月20日(日)和歌山 和歌山県民文化会館 大ホール
2026年12月23日(水)長崎 ベネックス長崎ブリックホール
2026年12月25日(金)福岡 福岡サンパレス
2026年12月26日(土)熊本 熊本城ホール メインホール
2027年1月8日(金)福井 福井フェニックス・プラザ エルピス 大ホール
2027年1月10日(日)新潟 新潟県民会館 大ホール
2027年1月11日(月・祝)群馬 高崎芸術劇場 大劇場
2027年1月15日(金)千葉 市川市文化会館 大ホール
2027年1月16日(土)山梨 YCC県民文化ホール 大ホール(山梨県立県民文化ホール)
2027年1月22日(金)神奈川 よこすか芸術劇場
2027年1月24日(日)静岡 アクトシティ浜松 大ホール
2027年1月29日(金)山口 KDDI維新ホール
2027年1月30日(土)広島 広島文化学園HBGホール
2027年2月4日(木)岩手 盛岡市民文化ホール 大ホール
2027年2月6日(土)宮城 仙台サンプラザホール
2027年2月12日(金)東京 東京国際フォーラム ホールA
2027年2月13日(土)東京 東京国際フォーラム ホールA
2027年2月20日(土)沖縄 那覇文化芸術劇場なはーと 大劇場
2027年2月21日(日)沖縄 那覇文化芸術劇場なはーと 大劇場
2027年2月25日(木)佐賀 ミズ ウェルビーホール(佐賀市文化会館)
2027年2月26日(金)大分 iichikoグランシアタ
2027年2月28日(日)宮崎 宮崎市民文化ホール
2027年3月4日(木)高知 新来島高知重工ホール(高知県立県民文化ホール)オレンジホール
2027年3月6日(土)広島 ふくやま芸術文化ホール リーデンローズ 大ホール
2027年3月7日(日)島根 島根県芸術文化センター「グラントワ」大ホール
2027年3月13日(土)北海道 札幌文化芸術劇場hitaru
2027年3月14日(日)北海道 札幌文化芸術劇場hitaru

ASKA Official Web Site:https://www.fellows.tokyo/
ASKA Official YouTube Channel:http://www.youtube.com/@askaofficialchannel6209
ASKAオフィシャル公式X:https://x.com/askaofficial921