あれだけコンスタントにアルバムをリリースしていた男が前作から5年もの歳月を費やしていること、しかもそれがもともと2012年9月のリリースでアナウンスされていたものであることも考えると少々不安にならざるを得ないが、そんなモヤモヤを始まって10秒で軽々と吹き飛ばす(聴けばわかる!)リュダクリス快心のカムバック作。レコーディング期間が長かったせいもあってゲストやプロデューサーの人選に多少古さを感じるところもあるが、マイク・ウィル・メイド・イットからジャスト・ブレイズまで、総勢18名に及ぶ制作陣によるヴァラエティ豊かなビートが並んだことによってリュダクリスの〈巧さ〉が見事に際立った。この5年でゲームの流れは大きく変わったが、リュダクリスのスキルは何ら輝きを失っていない。