強い女性像、自身のドラマ、黒人社会の時勢――そんな壮大で膨大な〈意味〉を抜きには語れない作品なのだろう。夫の不義を糾弾する怒声にジャック・ホワイトの唸るギターが追従するロック調の“Don’t Hurt Yourself”や、ジャスト・ブレイズ製のパワフルなファンクでケンドリック・ラマーと共に自由を定義する“Freedom”など、そんな意味性を加速させるための音作りと配置が抜群だ。できれば対訳と共にどうぞ。