メイヤー・ホーソーン・バンドの一員である彼が、こんなにもソフトな歌声の持ち主で、こんなにも幅を持ったギタリストだったと発見できたことの喜び&驚き。いやもう、実に洒脱でハイセンスなポップ・アルバムですよ、これ。程良くファンキーなオープニング以下、スティーリー・ダンみたいな都会派ソウルの2曲目、ブラジリアン・テイストの3曲目、アル・スチュワートを想起させるフォーキーな4曲目とスムースに展開。続く、プリファブ・スプラウト風の美メロ・チューン“Moving Right Along”はミシェル・シャプロウとのデュエットで、フェアリーな彼女の歌声とも相性バッチリです。かと思えば、レゲエ調やジェフ・ベックっぽいインストのバラードが飛び出し、適度な硬質さを見せたりも。極上。