鮮烈なデビューから半年——注目のクリエイターとの初タッグによるニュー・シングルで、新たに掴んだ使命感と共に空を駆け抜ける!
〈白く白く 真っ白な未来が たったひとつ僕達の希望〉―どこまでも真っ直ぐな思いを歌う、無垢な幼さを残しつつもパワフルに突き抜けるハイトーン・ヴォイス。TVアニメ「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」の冒頭を飾ったデビュー・シングル“ideal white”の衝撃から半年。今度はTVアニメ「ガンスリンガー ストラトス」のオープニング・テーマという強力なタイアップを得て、綾野ましろのセカンド・シングル“vanilla sky”が届けられる。
「“ideal white”の時は、ガムシャラに理想に向かって突き進んで行こうという気持ちだったんですけど。“vanilla sky”では、ガムシャラ感はありつつ、〈自分の使命感や、求められているものを、少しずつ明確に掴みかけてるんじゃないか?〉というところがあるんですね。デビューして、いろんな経験をさせてもらって、一歩ずつだけど前に進んで行こうといういまの気持ちと重なる部分があるので、すごく好きな歌詞です」。
〈今 夜空の星 掻き消して 世界がほら 色付いていく〉―“vanilla sky”の作詞を手掛けたのは前作と同じくmeg rockで、作曲は溝口雅大。そしてサウンド・プロデュースに、昨年からのヒット連発で、アニメ音楽のシーンで旋風を巻き起こしているGARNiDELiAのtokuの名前があるのも注目だ。
「tokuさんは前から面識があって、いつも丁寧に、優しく接してくれるんですよ。でもレコーディングの現場になると緊張してしまって、最初はすごく硬かったんですけど、うまくほぐしてもらって。〈乗ってきたね〉と言われて〈そうですか!〉って、調子に乗って楽しくできました(笑)」。
“ideal white”よりもさらに加速した4つ打ちのビートに、ストリングス、シンセ、エレクトリック・ギター、ピアノ、コーラス、さまざまなパートが流れ込み、ドアを次々と開けていくように、スリリングに突っ走るハードなロック・チューン。tokuのアレンジの展開力と、スピード感溢れる歌唱との相性は、抜群に良い。
「テンポが速くて場面展開がドラマティックな曲なので、歌っていても一瞬も気が抜けないし、聴いてる方も気が抜けないですよね。だからこそ、楽しんでもらえるんじゃないかと思います。いちばん最後のフェイクのところは、その場で作ったんですよ。私が拙いながらに〈こういうメロディー、どうですか〉と提案して、歌わせてもらいました。tokuさんがディレクションしてくださったことは、すごく良い経験になりましたね」。
カップリングの“TURN TO YOU”は、デビュー前から彼女を支えるプロデューサー・安田史生の手による曲。新生活をテーマに、心折れそうになる時は、希望を抱いて進みはじめた頃の自分に立ち戻ろうというメッセージ・ソング。もう1曲、彼女自身が作詞に参加したロック・バラード“幻燈”の幻想的な恋愛を描いた詞世界は、透明度の高い彼女の声質に良く似合う。曲に合わせて微妙に変化していく、繊細な歌の表情が聴きどころだ。
「私は聴いてくれる人の気持ちに寄り添っていける歌が歌いたいので、これからもっと自分の言葉を入れる機会を増やしたり、いろんなヴァリエーションの言葉で歌えるようになりたいと思います」。
今後は国内のイヴェントに加え、8月にドイツのボンで開催される〈AnimagiC 2015〉にも出演が決定。ワンマン・ライヴという、デビュー後の最初の目標に向けて、視界は良好だ。
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ここではtokuこと阿部尚徳の主な仕事を紹介! 作/編曲家としてアンジェラ・アキやアンティック-珈琲店-などの作品に関わってきた彼。DIR EN GREYとも縁が深く、2008年作『UROBOROS』(FIREWALL DIV.)までの多くの作品にマニピュレーターとして貢献します。2009年には〈とくP〉としてボカロ曲の公開を開始。当時の代表曲は、彼が仲間と発足したレーベルのベスト盤『BALLOOM BEST』(BALLOOM)で確認を! また、この頃からアニメ周りの音楽にも多く携わり、LiSAの2012年作『LOVER""S""MiLE』(アニプレックス)では7曲を編曲。現在はメイリアと結成したGARNiDELiAの活動が中心で、今年に入ってからもアルバム『Linkage Ring』(DefSTAR)や、春奈るなの最新作『Candy Lips』(ソニー)への曲提供が話題に! *bounce編集部