インタビュー

フランスで人気の女性ツイン・ヴォーカル・ユニット、ブリジットが語る日本デビュー作を貫く女性としての目線

(c) Dimitri Coste

 

 ブロンドのボブ・スタイルのウィッグ、ブルーのシャツ、アイメイクに力点を置いた化粧……その姿はまるで双子の美女だ。彼女たちが、今、フランスで最も大きな話題を集めているデュオ、ブリジット。この5月、プロモーションで来日した二人は、なぜここまで見た目を似せているのかについて、ニュー・アルバム『フレンチ・ミリオン・キス』のコンセプトになぞらえながら話を切り出してくれた。

 「ファースト・アルバムは二人のコントラストを強調するような内容だったんだけど、今回は逆に〈ソックリの双子〉というのがコンセプト。実は私たちは年齢も育った環境も聴いてきた音楽も全然違うんだけど、メイクや髪型でいくらでも同じになれる、そのくらい人間は外見に惑わされるのよ、ということと、逆に言えば、ちょっとしたことで人間は共感、理解できるということも伝えたかったのよ」(シルヴィ・オワロ

 オレリ・サーダとシルヴィ・オワロによるブリジット。それまではそれぞれ異なるスタイルで音楽活動をしていたが、共通の友人を介して知り合い意気投合。2011年に発表したファースト『Et vous, tu m'aimes?』がダブル・プラチナ・ディスクに輝き大きな話題を集めた。日本でのデビュー作となる2作目『フレンチ・ミリオン・キス』も、ソウルやR&B、アラブ音楽、アフリカ音楽、レゲエなどの要素も無邪気に取り込んだダンス・ポップ~エレクトロ・ポップ。だが、彼女たちは誰でも親しめるそのカラフルな曲の中に、女性としての目線を強く込めたと話す。

BRIGITTE フレンチ・ミリオン・キス RESPECT(2015)

 「ブリジットはフランスではすごくポピュラーな女性の名前。ブリジット・バルドーブリジット・フォンテーヌ……有名人だけでもいっぱいいるわよね。女性という存在が伝える意味、心の中の言葉をカタチにしたいと思って結成したの。だから、いつも歌詞を書くのにすごく時間をかけるのよ」(オレリ・サーダ)

 毎朝子供を学校へと送り出したオレリがシルヴィの家に向かい、お茶を飲みながら色々な話をするのが日課。テーマは様々。そうした中から曲の断片が生まれ、歌詞へと発展していくのだそうだ。『フレンチ・ミリオン・キス』発表後はパリのオランピア劇場でコンサートを行なうなど勢いは止まらない二人だが、パリ市民として危惧することは尽きないという。

 「〈シャルリ・エブド〉紙の事件の後はショックでさすがに二人とも曲も歌詞も書く気になれなかったの。表現の自由が剥奪されてしまうかもしれないでしょ…。でも、あの事件を通じて女性の私たちにも何か伝えられるかも、と今は感じているわ。まだあの事件以来曲は作れていないけれどね(笑)」(オレリ)

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