インタビュー

MAN WITH A MISSION、ドン・ギルモアら迎え〈伝えること〉にフォーカスしたアンセム並ぶ新作『The World's On Fire』を語る

MAN WITH A MISSION、ドン・ギルモアら迎え〈伝えること〉にフォーカスしたアンセム並ぶ新作『The World's On Fire』を語る

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海外の舞台を踏んだことによって、格段に広がった視野――より多くのリスナーを見据え、〈伝えること〉にグッとフォーカスしたビッグ・スケールのアンセムの連続で、狼たちは世界のハートに火を点ける!

 

新しい風を受けて

 MAN WITH A MISSIONのニュー・アルバム『The World's On Fire』がついに完成した。3作目『Tales of Purefly』から約2年、バンドを取り巻く環境を変え、楽曲制作にテコ入れを図った今作は、かつてなく濃密な季節を経て作られた一枚だ。前作以降、北米ツアーや2度のヨーロッパ・ツアーなど、海外でライヴを積み重ねたことは貴重な財産になったようだ。まずJean-Ken Johnny(ギター/ヴォーカル/ラップ:以下同)に本作に辿り着くまでの歩みを振り返ってもらった。

MAN WITH A MISSION The World's On Fire ソニー(2016)

 「2度目ノヨーロッパ・ツアーデライズ・アゲインストノサポートヲ務メサセテモライマシテ。海外デモ人気ノアルバンドデ、彼ラノライヴヲ目ノ当タリニシテ改メテ凄イバンドダナト。土台ガシッカリシテルバンドハ世界中デ愛サレルコトガヨクワカリマシタ」。

 そのヨーロッパ・ツアーの合間には、イギリス最大級のロック・フェスである〈Download Festival 2015〉にも初参戦した狼たち。筆者も現場で目撃したが、2曲目“distance”から自然とハンドクラップが沸き起こり、ラストの“FLY AGAIN”では日本と同様、現地でも観客が手を挙げて熱狂する場面に心底興奮した。

 「初メテ出サセテイタダイタフェスナノデ、取ッ掛カリトシテハ良イライヴガデキタト思イマス。スデニ我々ノコトヲ知ッテクレテルファンガイタノハ心強カッタデスネ。同時ニ自分タチノ足デ、モット音楽ヲ届ケニ行カナケレバイケナイト思イマシタ。前作以降ハ海外ノライヴヲ精力的ニ行ッタ期間ニナッタノデ、今回ノ制作モソチラニ重点ヲ置イタ感ジデス。日本ノミナラズ、海外ノリスナーヲ獲得スルタメニ、音楽性ニモソウイウエッセンスヲ取リ入レヨウト」。

  その言葉通り、世界中の音楽リスナーに向けて作られた今作は、コンセプト・アルバムの枠組みに準じた前作とはかなり趣が異なる。その新たな挑戦のひとつとして、バンド最高位のオリコン2位を獲得した4枚目のシングル“Seven Deadly Sins”でアヴリル・ラヴィーンリンキン・パークなどを手掛けるドン・ギルモアが2曲のプロデュースに関与したことは大きい。

 「今回ノアルバムハ全曲、新シイ風ヲ受ケテ制作ニ挑ムコトガデキマシタ。ソノ取ッ掛カリトシテ、ドン・ギルモアト最初ニ共作シタ“Seven Deadly Sins”と“Dive”ニハソレガワカリヤスク出テイルト思イマス」。

 確かに上記の2曲(今作にも収録)で歌と演奏は研ぎ澄まされ、スケール感が増した曲調に仕上がっていた。そして今回のアルバムでは先述したドン・ギルモアに加え、新進気鋭のショーン・ロペスの2名のプロデューサーが携わったことで、バンドにさらなる地殻変動がもたらされている。

 「2名ノプロデューサーヲ立テタコトデ、音楽的ニモ成長シタンジャナイカト。制作ニオイテハ楽曲ヲ練リ直スコトガ多カッタデスネ。イママデハデモノ状態カラ削ギ落トスコトハナク、ソノママレコーディングスルコトガ多カッタンデスヨ。ダケド、今回ハ海外ノプロデューサートデモ段階カラヒトツヒトツヲ一緒ニ作リ上ゲマシタ。楽曲ガ生マレル段階カラプロデューサートディスカッションシタノハ初メテノ試ミデスネ」。

伝えたいことを届けるために

 本作は過去作と比べて、シンプルかつストレートなアプローチが増えている。全体を通して無駄がなく、楽曲自体の訴求力を高めたパワフルな曲調がズラリと並ぶ。

 「ドン・ギルモア、ショーン・ロペスノフタリニ言ワレタノハ、〈君タチガ伝エタイモノガワカリヤスク届カナイト意味ガナイ〉ト。加エテ、モットダイレクトニ力強ク打チ出ス方法ガアルトアドヴァイスヲ受ケマシタ。僕ラガ好ンデ採リ入レテイタエッセンスハ間違イデハナイケド、本来打チ出スベキメッセージヲ打チ消スコトニモナルンジャナイカト。ソレデ伝エタイコトヲヨリ明確ニ届ケルタメノ交通整理ノ仕方ハ上手クナッタト思イマス。ソウイウ意味デ歌心ガヨリダイレクトニ伝ワル作品ニナリマシタ」。

 とりわけ、表題曲はバンドが描く理想に限りなく近付いた楽曲と言える。聴く者を大らかに包み込むような、重厚かつ壮大なナンバーに仕上がっている。

 「アンセム・ソングヲ作リタイトイウ願イガズット自分ノ中ニアッタンデスヨ。巨大ナロック・バンドニハ、必ズ1、2曲ハアタリマエノヨウニ聴カレルアンセムガアル気ガシテ。ソレハデカイロック・バンドニナリタイトイウヨリ、ソウイウ曲ヲ書ケルバンドニナリタイナト。ソノタメニハ説得力ノアル普遍性ガナイトイケナイ。ソレデ浮カンデキタ言葉ガ『The World's On Fire』ナンデス。ソレガ今回ノアルバムノテーマニ相応シク、歌詞ノ面デモキレイニヒットヲ打テタ曲デスネ」。

 その“The World's On Fire”において、彼らはこう問い掛ける。〈We will find the answer on this road?〉――〈この道の先に答えなんてあるのだろうか?〉と。だが、不安と背中合わせながらも最終的には希望へと目を向ける言葉は、アルバム全体にも通じるテーマだ。

 「ソウデスネ。恋愛ヤ友情以上ニ、不安ヤ焦燥感ノホウガ一番共感デキルンジャナイカト。ソレハ自分ノ理念トシテアルモノデスネ。イマノ状況ニ対シテ感謝シテイルモノノ、枯渇感ヤ上ヲメザシタイトイウ気持チハアリマスカラ。ソノ枯渇感ハミンナガ共感デキルメッセージニナリ得ル。不安ガアルカラコソ、希望ヲ歌イタイトイウ気持チガ強ク出タト思イマス」。

 歌詞のメッセージ同様、楽曲面でも普遍性を追求した良曲が揃うなかで、“Mirror Mirror”は異色の輝きを放つ。従来の路線からハミ出したインダストリアル風味のアレンジには、新鮮な驚きを覚えた。

 「ソレハショーン・ロペスト共作シタ曲デスネ。彼ガ我々ノライヴヲ観ニ来テクレタトキニ、狼ノ風貌カラハ予想外ノ爽ヤカナ楽曲モヤッテイルコトニ対シテ、〈ソウイウ曲ヲヤルトハ思ワナカッタ〉ト。ショーンガソモソモ想定シテイタ〈チョットダークデ未来感ノアル曲モ似合ウンジャナイカ〉ト言ワレマシテ、ソウイウ楽曲ニモトライシテミマシタ」。

 盤石のサウンドメイクと挑戦心を張り巡らせた『The World's On Fire』。日本に止まらず、世界中の音楽リスナーの心に火を付ける決定打的な一枚と言っていい。

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