本国UKのチャートで1位に輝いたデビュー・アルバムすらも霞むほど、3年ぶり2枚目となるこの新作には聴き応えのある楽曲がズラリ。内省的だったバンド・サウンドが外の世界へ向けて一気に放出。キャッチーなメロディーラインでひねくれたラヴソングを歌い上げる冒頭曲から、怒濤のバスティル劇場が展開される。暴力的とも言えるストリングス、大胆不敵なギター・リフ、やたらとキックを強調したビートやハンドクラップ、重々しいピアノ——それらによって歪んだ世界情勢を嘆き、けれども何とか光を見い出さんと奮闘する姿がダイナミックに描かれていく。随所に散りばめられた台詞のサンプリングも、聴き手の想像力を掻き立ててくれるもの。大雑把に説明すれば、ダークなコールドプレイ、もしくはイマジン・ドラゴンズといった仕上がりで、欧州のみならず、北米での支持を確固たるものにすることはまず間違いないだろう。これでやっと日本でも本格的にブレイクか!?