私生活の変化を経て、2年ぶりのアルバムが登場。そんな事情を前提としなくても、穏やかなオープニングの“愛みたいなもの”から滲み出る喪失感は明らかで、ハード・エッジなバンド演奏のみならず、飄々としたカントリーやロカビリー曲でも、撃ち込まれる言葉の痛烈さが強い印象を残す。一方、表題から窺える我が子への眼差しは“この時を幸せと呼ぼう”などに顕著。新たな表情も垣間見せる転機の一枚となりそうだ。