OPUS OF THE YEAR 2023
[特集]bounceが選ぶ2023年の100枚+
ゆく年くる年。ゆく音くる音……いろいろなことが起こりすぎて、何とも言えない気持ちになることの多かった2023年。さっさと忘れてしまいたい気持ちもありつつ、それでも、そんな日々を彩った音がこんなアルバムたちと共に素敵な記憶として残っていきますように。先に掲載した2023年の100枚(前編・後編)に続いて、各編集スタッフが選んだ10枚をご紹介!!
TEN STORY LOVE SONG 2023
編集スタッフの選ぶ2023年の〈+10枚〉
●田中亮太
フラットに音楽に接することができた一年
101. THE NOVEMBERS The Novembers ユニバーサル
102. NOEL GALLAGHER’S HIGH FLYING BIRDS Council Skies Sour Mash
103. BETHANY COSENTINO Natural Disaster Concord
104. 阿部真央 Not Unusual ポニーキャニオン
105. BEN FOLDS What Matters Most New West
106. AMAARAE Fountain Baby Interscope
107. YOUNG FATHERS Heavy Heavy Ninja Tune
108. PANGAEA Changing Channels Hessle Audio
109. PANDA BEAR & SONIC BOOM Reset In Dub Domino
110. Melting pot YURERUFLOOR LongSlopeRecords
初めて丸1年をbounce編集部員として過ごした2023年。みずからのポンコツさを痛感する日々でしたが、毎月〈雑誌〉というモノが出来上がる体験に、多大なエクスタシーを感じていたことは間違いありません。編集者としても、これまで以上にさまざまなアーティストやジャンルに関わることができ、若い頃はスノッブでいけすかなかった自分が、どんどんフラットに音楽へと接せるようになっていて、その感覚になれたことが嬉しいです。ホントにどの音楽もめっちゃいいですよね。新しさとかも大事だけど、重要すぎではなくて、聴く人それぞれに〈エモくなる〉曲や作品があればいいと思いますし、この10枚は自分にとってそういうアルバムだったかな。2024年もたくさん音楽を聴きたいです。最後に、ホムカミの現編成では最後のアルバムで表紙ができたことは特別な思い出。発つ者、続ける者、それぞれに幸あれ! *田中亮太
●出嶌孝次
聴きたいものだけを聴いてたら終わった一年
101. ANNE-MARIE Unhealthy Major Tom’s/Asylum
102. JOEL CORRY Another Friday Night Warner
103. SUMMER WALKER Clear: The Series Interscope
104. RAUW ALEJANDRO Saturno Duars/Sony Latin
105. TOOSII Nau’Jour South Coast/Capitol
106. JELLY ROLL Whitsitt Chapel Broken Bow/BMG
107. DJ SHADOW Action Adventure Liquid Amber/Mass Appeal
108. SUB FOCUS Evolve EMI
109. THE SHINDELLAS Shindo Weirdo Workshop
110. Lil Summer Rojo FREESTYLE
仕事柄フィジカルで出てるもの優先で聴くのですが、それだけでも時間がまったく足りなくて聴けていないものが多く、みんなどうやってるのか不思議です。とはいえ、個人的な記憶も含めていろいろなものが再生されるおもしろさを超えるものはないなと相変わらず実感することが多く、本当はいろんな人の個人ベストがどっさり載ったほうがおもしろそうだとも思うわけで、もはやあらかじめ輪郭が共有されているような年間ベストやシーン総括(?)やトレンド分析(?)的な企画に果たして何の目的があるのかを考えてしまったりもしつつ、何かしらのポーズにまみれたその種の試みを目にして微笑ましく思ったりしながら、逆に天邪鬼になってしまわないようにサッと選んだのが掲載の100枚です。その選考中に惜しくも漏れたのがこちらの10枚で、純粋に聴いた回数とジャケが好きなものを選びました! *出嶌孝次