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アルバムで辿るひとくちチャック・ベリー

CHUCK BERRY After School Session Chess/ユニバーサル(1957)

デビューから約2年、“School Days”の大ヒット(全米3位/R&B1位)を受けて作られた初のアルバム。ローリング・ストーンズの取り上げた“Too Much Monkey Business”もここに。

 

CHUCK BERRY One Dozen Berrys Chess/ユニバーサル(1958)

“Rock And Roll Music”と“Sweet Little Sixteen”の2大ヒットを収めたセカンド・アルバム。ヒューバート・サムリンがギターで参加している。

 

CHUCK BERRY Chuck Berry Is On Top Chess/ユニバーサル(1959)

代表曲の“Johnny B. Goode”を収めた3作目だが、デビュー・シングル“Maybellene”や“Roll Over Beethoven”などを集めた明快なベスト盤っぽい内容に。ムーングロウズの参加も。

 

CHUCK BERRY Rockin' At The Hops Chess/ユニバーサル(1960)

いつになくカヴァーが多いのは、投獄を控えて短期間で作り終える必要があったからか。〈ジョニー〉シリーズの続編“Bye Bye Johnny”や、後にストーンズも取り上げる“Let It Rock”を収録。

 

CHUCK BERRY New Juke Box Hits Chess/ユニバーサル(1961)

前作同様の背景から生まれた一作で、“Don't You Lie To Me”や“Route 66”といったブルース~リズム&ブルースをカヴァーしている。ちなみに、ブルーノ・マーズ『Unorthodox Jukebox』のジャケはこちらが元ネタ。

 

CHUCK BERRY Chuck Berry Twist Chess/ユニバーサル(1962)

服役中の繋ぎに編まれたベスト盤。デビュー曲“Maybellene”から6年分のヒットを詰め込んだ内容は、いまとなっては手軽で便利なロックンロール・スタンダード集といったところ。

 

CHUCK BERRY Chuck Berry On Stage Chess/ユニバーサル(1963)

スタジオ録音に歓声をオーヴァーダブした擬似ライヴ盤。当時ヒットしていた“Surfin' USA”をジャケに大書しつつ、実際はその元ネタ“Sweet Little Sixteen”をやっているのがおもしろい(?)。

 

CHUCK BERRY St. Louis To Liverpool Chess/ユニバーサル(1964)

出所してきたら〈ブリティッシュ・インヴェイジョン〉効果で再ブレイク! 好機を逃さずに作られた意欲的な一作だ。後にエミルー・ハリスも歌った“You Never Can Tell”などがヒット。

 

CHUCK BERRY Chuck Berry In London Chess/ユニバーサル(1965)

英国での人気にあやかって、ロンドン録音という触れ込みで発表された一枚。このリイシューではボ・ディドリーとのセッション作『Two Great Guitars』(64年)の楽曲もボーナス収録!

 

CHUCK BERRY Fresh Berry's Chess/ユニバーサル(1965)

ポール・バターフィールド・ブルース・バンドとしてデビューする直前のポールとマイク・ブルームフィールドが演奏に加わった貴重なアルバムで、ポピュラー曲も取り上げている。これを最後にいったんチェスを離れることに。

 

CHUCK BERRY Chuck Berry's Golden Hits Mercury/ユニバーサル(1967)

マーキュリー移籍第1弾アルバム。いきなりチェス時代のヒット群をまとめたベスト盤……ではあるものの、テンポを速めてステレオで再録音したものなので見逃しは厳禁だ。

 

CHUCK BERRY Chuck Berry In Memphis Mercury/ユニバーサル(1967)

ロックンロールの源流たるブルースの聖地に思いを込めた、コンセプチュアルな一作。タンパ・レッドの“It Hurts Me Too”などスタンダードを多く取り上げ、メンフィス・ホーンズのメンバーも招いている。

 

CHUCK BERRY Live At The Fillmore Auditorium Mercury/ユニバーサル(1968)

同年のフィルモアのステージを収録した(初めての本物の)ライヴ・アルバム。バックを務めるのはスティーヴ・ミラー・バンドで、元気なロックンロールからブルースまで自由自在に披露している。

 

CHUCK BERRY From St. Louie To Frisco Mercury/ユニバーサル(1968)

ジャケの雰囲気もろとも時流を見据えたようなセルフ・プロデュース作。ダグ・サームらテキサス・トルネードの面々が演奏し、愛娘イングリッドもバック・ヴォーカルで参加している。

 

CHUCK BERRY Concerto In B. Goode Mercury/ユニバーサル(1969)

マーキュリー時代の最終作。ブルース・オリエンテッドなオリジナルで固めたA面と、得意のフレーズを繰り出して紡ぐ長尺インストの表題曲を丸ごとレコードB面に収めた変則的な構成に。

 

CHUCK BERRY Back Home Chess/ユニバーサル(1970)

古巣のチェスに復帰しての第1作は、あれこれ試みたマーキュリー時代の反動か、50年代のスタイルに回帰している。フィル・アップチャーチが参加。ジョーン・ジェットにカヴァーされた“Tulane”を収録。

 

CHUCK BERRY San Francisco Dues Chess/ユニバーサル(1971)

シンガー・ソングライター風に冴えない表情を見せたジャケが70年代的? 中身もコンテンポラリーなシーンを睨んだもので、いつも以上に作風の幅を広げてみせた意欲作だ。

 

CHUCK BERRY The London Chuck Berry Sessions Chess/ユニバーサル(1972)

ハウリン・ウルフ盤の成功に触発されてロンドン・セッションを敢行。フェイセズのイアン・マクレガンやケニー・ジョーンズらを従えたパイ・スタジオ録音とコヴェントリーでのライヴ録音で各サイドを構成した大ヒット作。ここからの“My Ding-A-Ling”が全米/全英で初のNo.1を獲得!

 

CHUCK BERRY Bio Chess/ユニバーサル(1973)

少年時代の写真を用いたジャケの通り、自伝的な表題曲を印象づけるアルバム。前年にジョンとヨーコのバックを務めていたNYのエレファンツ・メモリーを従えて録音されている。

 

CHUCK BERRY Chuck Berry Chess/ユニバーサル(1975)

“Hi Heel Sneakers”や“My Babe”などのカヴァーが半数以上を占めたセルフ・タイトル作。これにて再度チェスを離れ、アトコで出した『Rock It』(79年)が生前最後のオリジナル作となった。