前作『Bitter,Sweet & Beautiful』の成熟度合いから一転、ド直球なタイトル通りに骨太なダンス・トラックでガツガツと攻める11作目。ALI-KICKが生ドラムを素材に組んだ会心のブレイクビーツ曲“Back & Forth”、SONPUB製のどんちゃんトラップ“梯子酒”、Mountain Mocha Kilimanjaro演奏による怒涛のジャズ・ファンク上をサイプレス上野とHUNGERも交えた4MCで切っては結ぶ“爆発的”など、多様なスタイルのアゲ曲が並ぶも、もはや磐石以上の安定感を誇る主役たちのマイクロフォンが一本筋を通し、耳に快く響くライムを次々と届けてくれる。mabanuaとの軽快なアーバン・ディスコ“Future Is Born”ではオリジネイターとしての矜持を強く示すなど、ラップ・ブームに沸く現況を踏まえた主張も熱く、それ込みだと先行曲“マイクの細道”からも後続への期待以上に〈まだまだ若い者に道を譲る気はない!〉という気概が伝わってきて、頼もしすぎる先輩たちに思わず敬礼したくなる。威風堂々とした快作!