近作では優れたソングライターぶりが印象に残った彼らだが、セルフ・プロデュース作となった本EPでは、実直で真摯な歌詞と、元来のフリーキーでエネルギッシュな持ち味がスパークしている。予測不能なアレンジと爆発的な演奏がスリリングな冒頭曲や、16ビートとポリリズムが交錯するエッジーなダンス・チューンがある一方、切実な思いを胸に抱えた“海へ”では、彼らの偽りなき心情も窺える。今回も力作だ。
前作より間を1年空けてのミニ・アルバム。相変わらずキャッチーさと切なさと変態さを兼ね備えつつ、これまでもそうではあったが、初のセルフ・プロデュース作ということでより一層好きなことを自由にやっている印象に。見た目の印象から男性2人が変態そうなのはもちろんなのだが、実は変態サウンドのキモはユッカさんであることも、より実感。身近な日常から宇宙まで、一瞬から永遠までを、感じることができるようなできないような、そんなモールルの新境地がここにある。NO SILENCE, NO MUSIC!