いろいろ噴飯モノの人もいるだろうが、彼の視野の広さと万人を刺すための集中力はやはり圧倒的だ。『Listen』から4年という過去最長のスパンで届いた新作は、ジャスティン・ビーバーとのフューチャー・ベース“2U”からも予想できた通り、ポップ・シーンの中枢に根付いた多様なEDMやレゲエ、ラテンの現在形を豪華なゲスト陣を交えて貪欲に取り込んでいる。そうやってカラフルなショウケースを仕立てる一方、Disc-2にはジャック・バック名義でのストイックなハウスを満載し、シメには2001年の初ヒット“Just A Little More Love”の新リミックスという粋な展開も。前進しながら原点回帰もしたい男の欲ばりなヴィジョンが詰め込まれた大作で、聴いた瞬間から良い意味でベタに響くのってやっぱり凄い。
デヴィッド・ゲッタ 『7』 レゲエやラテンの現在形を貪欲に取り込みつつ、Disc-2にはストイックなハウスを搭載
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