多くの劇伴を手掛けながらソロではトゥー・マッチな問題作ばかりをものしてきた彼女だが、今回は〈Raw Scaramangaという表現者の記録音源〉だという謎めいた作品に。フレンチなエレポップ、シンプルなバラード、サイバーなR&B調のナンバーなどアプローチもバラバラな楽曲群から不穏でエレガントなソングライティングが浮かび上がる。クリス・デイヴがマシナリーなドラムスを繰り出す“John Doe”が凄まじい。