ディズニーを愛してやまないシンガー・ソングライターのチアキ。先日まで行われていた舞台「おクチが裂けても言えないの」では歌手役を好演し、演技だけでなく歌唱からダンスまで披露。全8公演は大盛況に終わり、次なるステップに向けて多忙な毎日を送っているようです。

しかし、どれだけ多忙でも絶対に紹介したい作品がある。それが、劇場公開から30年の節目である今年、装い新たにMovieNEXで登場した「リトル・マーメイド」です(MovieNEXは今週6月19日リリース)!! 以前から事あるごとにアリエルのモノマネを披露し続け、以前所属していた赤い公園では劇中歌“Part Of Your World”をカヴァー。そんな「リトル・マーメイド」愛好家のチアキさん、思いの丈を存分に詰め込んだ感想文をよろしくね! *Mikiki編集部

【チアキの! 夢と魔法の映画感想文】記事一覧


 

えー、こんにちは。突然ですがチアキはいま、とてつもない大ダメージを受けています。

さっき、ファミレスでこの原稿を送ろうとしてメールに文章をコピペしようとしたら、いままで書いてた文字がぜんっぶ消えました。

もう、一瞬のことすぎて、最初何が起きたのかわからなかったんだけど、見れば見るほどパソコン画面真っっ白なんですよ。見れば見るほど現実を受け入れるしかなくなってきて。あんなに気合い入れて書いたのに、消えるの一瞬すぎてもうテンパることすらできず、ただただひたすらに絶望。人は訳がわからなくなると、ひとまずめちゃくちゃ冷静を装った声と表情でパフェ頼むんだなということを学びました(甘いもので動揺を緩和)。

その後、編集さんに「お願いですので締め切りを1日延ばしてくださいませぬか」という趣旨の連絡をし(1日どころか2日延ばして下さいました。本当に申し訳がございません)、編集さんは「待って待って。諦めないで!!」といろんな方法で文章が生き返るやり方をググっては教えてくれたのですが、後の祭り。

もうどうすることもできず、私はただただパフェに舌鼓を打っておりました(すぐ書き直せ)。

 

でもね、私は知っていたんです。何回書き直そうが、この作品に対して愛は薄れないことを。

さてそろそろ、気合い入れ直して再び筆をとろうかね(パソコンだけど)!! 今回お話しするのは、私がディズニーを好きになるきっかけになった作品です。

ロン・クレメンツ,ジョン・マスカー,ジョディ・ベンソン リトル・マーメイド MovieNEX ウォルト・ディズニー・ジャパン(2019)

 

なぜいま「リトル・マーメイド」? そう思った方もいらっしゃるでしょう。そう、「リトル・マーメイド」はなんと今年、劇場公開から30周年yearなのです☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆!!!!!!!!(拍手!!) おめでとうアリエル~~~~~!!*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・* めでたい!!!!!! めでたいがすぎます。

 

何を隠そうこの私、「リトル・マーメイド」とアリエルが、ディズニー1好きな作品でありプリンセスなのであります!!!!

というかアリエルに出会ってなかったら、「リトル・マーメイド」の音楽に出会っていなかったら、こんなにディズニーを好きになっていたかはわからない。それくらい大きな存在なのです(泣)。

チアキラー(チアキファンの名称)のなかでも私のアリエル好きは有名でして、ライヴや誕生日など、日頃からアリエルグッズをたくさんいただいたりするの(嬉泣)。チアキアリエルが彫られたグッズをくださったり……(ありがとうね泣)。

 

まあこんな感じで、もしかしたらなかには私のことをアリエルだと思い込んでる人もいるかもしれません。それくらい私の周りの人からしたら、チアキ=アリエルは周知の事実。そんなアリエルが主人公の「リトル・マーメイド」が公開から30周年なんて、もう今年は1年通してお祭りですよ。代々木公園でアリエルフェスでも開催してほしいくらいです。

 

今回は、そんなアリエルについて好きなだけ愛を語れる場をいただきましたので、長くなりすぎないよう努めながら前のめり気味に書いていきたいと思います。お付き合い頼もう‼︎

 

「リトル・マーメイド」​大好きポイント その① 〜変化の作品〜

はい。これ、アリエルに対して密かにいちばん〈ここやねん!!!!〉と思っているテーマなんですけど……。ちょっとすみません、しょっぱなから語りますね。

アリエル登場以前のディズニー・プリンセスには、白雪姫やシンデレラ、オーロラ姫たちがいますけど、ディズニーが描くプリンセス像が「リトル・マーメイド」からガラッと変わった気がするんです。

それまでのプリンセスにはどちらかというと、逆境に耐えながら〈いつか王子様が現れて私を幸せにしてくれるはず!!〉という、誰かが幸せにしてくれるのを待ってる印象が強くないでしょうか。ですが、アリエルは一転、〈私には人間界へ行ってみたいという夢があるの!!〉という、自分の意思と夢を強く持ちながら行動し、そのなかで王子様と出会い恋に落ちるという、〈女性のあり方〉みたいなもののイメージを変えたと思います。

もちろんそれは、それぞれの作品が発表された当時の時代背景もあるかと思うのですが……。結婚をして大事な人を支えることだけが女性の幸せではないこと。夢を持つことが許されて、自分でその夢を叶えるために希望を持つことがいかに素晴らしいかということ。そんな力強いメッセージが、この「リトル・マーメイド」からより加わった気がしていて。私はそういうところに、アリエルの〈これまでのプリンセスのイメージや女性像から脱却して、新しい道を作るんだ!〉みたいなカッコよさを感じているんですよ。芸人で言えば、まるでダウンタウンさんのような。

 

しかもね、変わったのはプリンセスだけじゃなくて!!!!

個人的に、「リトル・マーメイド」以前のディズニー映画って、少しホラーな要素も孕んでるというか、ちょっと怖い夢を見てるような感覚ありませんでした? 「白雪姫」とか「ふしぎの国のアリス」、「ピーター・パン」とか、ちょっとホラーなイメージもあるから、幼い頃はどちらかというと〈少し大人なおとぎ話〉という印象が大きかったんです。〈寝る前に観るのはちょっと怖いな〉って思っていたり。

ですが、「リトル・マーメイド」からはそういう意味でも方向がちょっと変わったと思っていて、もう少し楽天的でやんちゃで、キラキラし始めたような気がするんです。それまでは少し大人で遠いところのおとぎ話のような存在だったディズニーが、一気に親近感を抱けるようになったというか。特に女の子は全員〈これは私の物語なんだ〉って思えるような。

とにかく「リトル・マーメイド」が公開されたのは、ディズニー映画の大きな変化の時期だったと捉えていて、そういう意味でも偉大で特別な作品なのです。

それと、今回リリースされたMovieNEXに収録されているのは、公開当初よりも映像やタッチに現代の技術が加わっている映像で、アリエルもより愛らしい印象になってるので、そういうところも楽しんでほしいな^^。

 

「リトル・マーメイド」​大好きポイント その② 〜音楽〜

これね、〈「リトル・マーメイド」といえば音楽〉という人も多いんじゃないでしょうか。

ディズニー映画は本当どの作品も音楽が最高なのですが、なかでも「リトル・マーメイド」でアリエルが歌う“パート・オブ・ユア・ワールド”は、どの世代にも引き継がれるであろう名曲中の名曲!!!! 作品は観たことなくても口ずさめるくらい有名な曲よね(私も昔、日本語でカヴァーさせて頂きました!!)。

劇中歌は、ディズニー好きが敬愛してやまない音楽家、アラン・メンケンが手がけているのですが、今回リリースされたMovieNEXには、音楽の部分にめちゃくちゃ焦点を当てた特典映像がついているの。

これまでに彼の歌を歌ってきたディズニー・スターたちが集合して歌う“パート・オブ・ユア・ワールド”や、最近新しい映画の楽しみ方にもなりつつある〈みんなで歌おう〉系の、本編に歌詞を表示させる「シング・アロング」も入ってます^^。これらは、私たちの世代でもいまなお楽しめるし、お子さんだったら毎日リピートするようせがまれるかもしれないですね。

他にも豪華な内容が盛りだくさんの特典映像、「リトル・マーメイド」の音楽がたっぷり堪能できて、めちゃのくちゃでオススメです!!!!

 

「リトル・マーメイド」​大好きポイント その③ 〜ギャル〜

これについては、私最近気づいたんですけどね……。アリエルってめちゃくちゃギャルだと思うんですよ(だいぶ偏見が入ってるかもしれませんが)。

まず、ずっとビキニだし(尾ヒレ)、髪は赤毛で目はクリクリ、まつ毛バサバサ。ギャルにありがちの〈大家族〉や〈お姉ちゃんもギャル〉って項目も当てはまってる。どんなにお父様が〈人間は危険だ〉と言っていても、〈自分の目で確かめないとわからない!!〉という気持ちの良い正義も、そんなわからずやのお父様に反抗して飛び出したりする意思の強さも、ギャル。

宝石を集めてたり、フォークで髪の毛を結ってみたりしてお洒落も好きだったり。そういった美のアプローチも、それまでのプリンセスとは違くて素敵なんです。ちょっと生意気で、でもかわいくて、やんちゃだけど情に厚いところもたまらんですよ。それに、新しい道を先陣切って作った彼女は、かっこいいカリスマなんです(憧)。

一度、〈アリエルはギャルだ〉と思いながら観てみると、また楽しみ方が一つ増えるかもしれません!!


 

ちょっとたくさん話し過ぎてしまったな。長すぎ!!と怒られないか心配ですが、ただ、「リトル・マーメイド」のステキさを知ってほしいだけなのです。本当に、一度は観てみてほしい作品です。

でもね、なんかね最後に。

ディズニー・プリンセスって、先述した通りアリエルでひとつ変わったと思ってるんだけど、ここからさらに、もっともっとおもしろくなっていく気配がしてるのは私だけかな? これまでの常識を打ち破って蹴破って、また最高にカッコよくて魅力溢れる、まさにいま変わりつつある時代の象徴のようなリーダーが現れることを、これからも楽しみにしています。

音楽界のアリエルこと、チアキでした^^。


PROFILE:チアキ
93年1月14日生まれ。2010年から2017年までは本名の佐藤千明でガールズ・ロックバンド、赤い公園のヴォーカリストとして活動。2018年からは名前をチアキと改め、Hilcrhyme・TOCのソロ・アルバム『SHOWCASE』への楽曲参加や、配信シングル『向かい風 / Blueberry Night』のリリース、舞台への挑戦などを行いソロ活動を本格化させている。趣味は映画観賞・旅行・食べることで、大のディズニー好きとしても知られている。夢はディズニー・プリンセスになること。

RELEASE INFORMATION

チアキ 向かい風 / Blueberry Night Chiaki(2019)

 チアキ『向かい風 / Blueberry Night』
1. 向かい風
2. Blueberry Night
主要音楽配信サイト、ストリーミング・サーヴィスで配信中

LIVE INFORMATION
立川BABEL presents "Song Village" THE SPECIAL EDITION
7月7日(日)東京・千歳烏山J-mood
開場/開演:17:30/18:00
前売:3,000円(+1ドリンク800円)※SOLD OUT
出演:チアキ、ゆきみ(あいくれ)、中村伊織(メレ/オープニング・アクト)

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