2017年にそれまで在籍していたバンドを脱退し、2018年よりソロ・シンガーとして活動を開始させたチアキ。これまで舞台に挑戦したり、客演やNHKの番組で歌唱を披露したりしつつ、配信曲を3曲リリースしてきた彼女が、ようやく初の配信限定ミニ・アルバム『DOOR』をリリースした。
しかしコロナ禍による制作の延期があり、その最中にはさまざまな事態に直面し、完全自主制作である本作の制作進行は困難を極めたという。そんな長い月日をかけて出来上がった『DOOR』について、Mikikiでの連載〈チアキの! 夢と魔法の映画感想文〉担当編集でもある筆者が、よく知った関係だからこそ話せるリアルな制作秘話を訊く。

制作途中で自分の好きなものが分かってきたら、やりたいことの方向性が見えていった
――『DOOR』すごく良かったです。歌がうまい人はいくらでもいるけど、ちーちゃん(チアキ)ならではの魅力というのは歌に乗せて感情を、時に丁寧に表現したり、時に爆発させたりすることだと思っていて。今作でも、ちゃんとそのどっちもがあって。
「本当に? よかった~。ありがとうございます」
――ソロ活動になってからは曲はどうやって作ってたの?
「例えば“生活”とか“向かい風”(配信シングル『向かい風 / Blueberry Night』収録)は作ろうと思って作った曲ではなくて、スタジオに入ってピアノを弾いてたらあふれ出てきちゃった曲。こんなコード好きだな、と思って歌ってたら歌詞も付いてきて、さらっと出来たね」
――こういう曲が歌いたい!と思って作った曲は?
「ないね。そもそも自分が歌いたい曲を作る、という考えがないかもしれない。どちらかというと歌で表現をすることの方が大事で、そっちの方が生きてる感じがする。それに人の曲を歌うのが好きなんだろうね。人の世界を表現するのが好き」
――それは前のバンドの活動からも、今回、凹川拓真さん(みどりかわさん)の曲を表現してるところからもよく分かります。でも、同時にチアキ特有の世界観もあるでしょ。
「そうだね。だから『DOOR』を作ってるうちにいろいろやりたいことが出てきたから、今後はもう少し肩の力を抜いて、そっちの方の表現にも挑戦しようと思ってる」
――特に歌詞は、これは実体験だろうなというものもあるし、ストーリーを作ったんだろうなというものもあるし。そこはどう作り分けてるの?
「書き溜めてる歌詞は自分の心から出てきちゃった系が多いね。今回で言うと“曇天”がそう。反対に、トラックに合わせて歌詞を入れるみたいな時は、曲のイメージでストーリーを書くことが多いね」
――“曇天”は詞先なんだ。
「そう。それ以外は拓真さんか私の曲が先にあるね」
――これまでライブではキーボードやギターで一人の弾き語りもしてきたし、バンドやキーボードの伴奏があるパターンもあったけど、どれがやりやすい?
「それについては、今模索したいと思っている。だから今度ライブがあるけど、それを機にしばらくお休みしようと思っているところで。もちろん何も考えずに歌に専念できるのは誰かに演奏してもらう時なんだけど。
ただ、歌・音楽だけは続けたいという思いがあって。『DOOR』を作るにあたって、共同で作ってくれた凹川拓真さんが音楽性や人間的な趣味嗜好を知ろうとしてくれて、その中で自分の好きなものが分かっていったのね。〈こういうコード進行が好きなんだね〉とか。そうしたら制作に関しては少しずつラクになっていったし、やりたいことの方向性が見えていった」
――凹川さんのユニット・みどりかわさんの最近の楽曲は、暗めで不思議な雰囲気のものが多いけど、チアキの曲はそういうわけでもなく。
「そうだね。私は単純にみどりかわさんの曲がめっちゃ好きで、暗い曲も優しい曲も好き。特に『o to si a na』(2015年)っていうアルバムが好きで。急に友達みたいなノリで連絡が来て、曲を聴いたらすごい良くて。それで東京でのライブの際に観に行って、そこから仲良くなっていったんだよね」
制作延期があったから全部詰め込めたと思ってる
――『DOOR』は、本当だったら去年(2020年)の5月にリリースする予定だったのが、コロナの影響もあって1年以上リリースが延びて。当時は〈全6曲収録です〉と言っていたけど、全8曲になりました。
「結局、これを入れるならこれも入れよう、これは省こうっていうのがあって、ガラリと変わった。変わってないのはタイトルぐらい」
――タイトルはなぜ『DOOR』っていうの?
「パッと浮かんだんだよね。いろんな曲があるからいろんなドアを開けてほしいなって思ったし、文字にした時に〈Dior〉みたいでオシャレだなと思って」
――そんな理由(笑)? ドアは開けるの? 閉めるの?
「開ける! 私が開けるイメージ。もちろん聴く人にも新たなドアを開けて欲しいという思いもあるけどね」
――コロナの影響はどれくらいあった?
「去年は今よりもコロナの実態が分からなくて怖すぎたし、みんなで集まって制作したとして、何かあった時に私だけではメンバーを守れないし、だからいったん制作を白紙にさせてもらって。でもそうして良かったと思うよ、自分の方向性が前より定まったし、胸を張って出せるものに仕上がったので」
――アルバムの中身は当初の想定からどう変わった?
「なんて言えばいいかな~。〈音楽してる!〉って感じに変わった。それまでは作ることに必死すぎて……もちろん今回も必死なんだけど、自分にもまだまだ表現したいことがこんなにあったんだって楽しめるようになった。それは歌だけじゃなく、音に関しても興味の幅が広がって、勉強もしたし、トラック作りもしたし」
今、未来に希望が持てない人に向けて歌いたかった
――それぞれの曲についても聞かせてください。1曲目は、MVも出した“Oops!”。これは、さっき話もあった凹川さんの作詞作曲で、チアキ流ポップスの新境地を切り開いた曲だなと思って。
「今一番やりたい音楽に近いのが“Oops!”かな。さっき言ってくれたような感情爆発系の曲ではないから、もちろん今後もそういうのも織り交ぜてはいこうとは思ってるんだけど、今一番やりたいスタイルはこういう感じ。実は、最後の“生活”という曲の〈私が守ってあげる〉という部分のメロディーが、この曲の〈眠れない夜にひとり〉という部分にリンクしていて、“生活”は最後の曲って決めてたから、リピートして聴いた時にそれに繋がるような曲を1曲目として拓真さんにお願いした。アルバムだから意味のあるものにしたくて」
――本当だ! 気付かなかった!
「“生活”は2人の曲なんだけど、“Oops!”は独りぼっちの女の子の曲で、眠れないんだろうね」
――ちーちゃんも眠れない系女子だよね。
「眠れない系女子だね、小学校の頃から」
――ちーちゃんはこれまで歌う時、作者に歌詞の意味を聞かない人だったけど、今回はどうでした?
「拓真さんの中にストーリーがあって、そういうの自分から説明をしてくれる人だから聞くんだけど、やっぱり100%は理解しないようにしているし、拓真さんも理解されすぎないように言ってくるね」
――次の“曇天”はモヤモヤした感情を突破できるような、チアキの本領が発揮できるバンド・ソングだと思います。でも、さっきの話を聞くと、もしかしたら今やりたい音楽の方向性とはちょっと違うのかもしれないけど。
「もちろんやりたくないことはやってないんだけど、もともと今回バンドの曲を入れる予定はなかったのね。で、これはさっきも言ったように歌詞から出来た曲で、拓真さんに歌詞を送ったら、アルバムに入れても入れなくてもいいからとりあえず曲を付けようということになり、そしたら〈ごめん、この曲は(自分の頭の中で)バンドでしか鳴ってないからバンドにしちゃった〉って言われたんだよね。でもそれが良かったし、2曲目にはめてみたら『DOOR』自体がすごく華やかになった。だから〈入れるか!〉って言って入れた」
――ちーちゃんの詞っていいよね。モヤモヤしたものを吹き飛ばそうとする歌詞が声にも合ってるし。だって本当は誰よりもモヤモヤしてる人だろうに、人前ではそういうの見せないでしょ。
「“曇天”の歌詞を書いたのは、寂しくて落ちてて布団から出られないような時で、ワンコーラスだけ書いてみようと思って、出てきたものをそのまま拓真さんに送って」
――〈暗転のステージ目を凝らした〉って歌詞があるでしょ。やっぱりステージ上から見える景色にいつまでも憧れがあるんだなと思って、〈超チアキっぽい歌詞だ〉って思ったんだけど。
「嬉しい(笑)。ありがとうございます」
――で、〈あのアイドルは歌をやめて 初恋の人は永遠の星になった〉という歌詞も出てくるけど……。
「そう、そのアイドルっていうのは嵐のことで、初恋の人は志村けんさん。志村けんさんが亡くなった時に、〈絶対なんてないんだ〉って思って。東村山の星だしね。最後の〈いつか出会いを果たすために〉っていうところも、別に人じゃなくても目標や夢でもいいし、今、未来に希望が持てない人に向けて歌いたかった」
――あ、今の自分です。
「(笑)。もちろん私自身のことも励ましてるんだけどね。やっぱり去年、ライブできなかったのが大きかったかな。ライブでいろんなことを発散してるんだって思った」
――この曲のバンド・メンバーは、ギターがひぐちけいさん。ベースがプリメケロンの古谷隆祐さん。キーボードは凹川さんで、ドラムスはbeneの岡田夏樹さん。この人選は?
「ひぐちけいさんは〈べこの笹舟〉のライブでサポートで弾いてらして、カッコよすぎて〈この人なんだ!?〉ってなって、“曇天”のギターをどなたに弾いていただきたいか考えた時にひぐちさんしか思い浮かばなかった。
岡田さんはさっちゃん(蒼山幸子)の楽曲で叩いていらっしゃるのを聴いてお誘いさせていただいて、古谷さんは拓真さんのご紹介で、プリメケロンというバンドを聴いてすごく良くてお声がけさせていただきました。
ドラムス以外はみんな宅録で、みなさん大変だったと思うけど、本当に誠実に丁寧に楽曲と向き合っていただいて、みなさんのおかげでこの楽曲の制作は私が一番楽しめました」
――さっき“曇天”はチアキの本領発揮って言ったけど、次の“traffic jam”のダークなところからサビでパッと抜ける感じもチアキの本領発揮だと思っていて。凹川さんの作詞作曲だけど、凹川さんはよくチアキを理解してると思いました。まず暗かったり寂しかったりする情景にチアキの声が合うから。
「えー! うれピップル!」
――……(笑)。ライブでも何度かやってるから聴いたことはあったんだけど、アレンジはガラッと変わって。
「そうだね。実はこの曲は、恋人を殺してしまって、クルマの助手席に死体を載せて、埋める場所を探しにドライブしてる曲だって説明されて……っていうのはレコーディングした後に知ったんだけど。今そういうモードみたい」
――うわ、みどりかわさんみたいなダークな世界観出た。MVだとそんな感じじゃないのに。
「MVは私が作ったし、そんなシーンに合うフリー素材もないしさ(笑)。ただ映像を作る際も拓真さんから〈人がいるイメージではない〉って言われたから、MVにも人は出てこないんだよね。さっき拓真さんは私を理解してるって言ったけど、それってどういう理解なんだろう?」
――チアキの声はダークなシーンに合うと思うんだけど、それ以上に、そこから解放されて抜け出る時にバッチリはまると思っていて。凹川さんはそういうところを理解してるんじゃないかな。
「へ~。この曲はもともと拓真さんのストック曲だと思ってたんだけど、実は私のために書き下ろしてくれてたらしい。だからそのパーって開ける感じとかを理解してくれて、私に宛てて書いてくれたのかもしれないな」
――ちーちゃんは自分をそんなに分析してないんだね。
「私は自分を知らないって思った。それは不利なことだよね」
――うーん。知らないが故の良さもあるから何とも言えないけど。ライブ映像を観返したりはしないの?
「自分の映像は恥ずかしくて観られない(笑)。音源はめっちゃ聴くけどね」
自分の中の怒りを解き放って全部焼き尽くそう
――で、凹川さんが作ったインスト曲の“under the deep sea”と、そこから繋がる曲で、作詞は凹川さん、作曲は2人が手掛けた壮大なスケールの“夜を”。一度沈んでいって再浮上していくみたいな雰囲気があって度肝を抜かれました。
「最初“under the deep sea”の後半の逆再生のパートを私が作ってて、そこが元々は“夜を”のイントロだったんだけど、今のサブスク世代の人はイントロが長いと飛ばしちゃうって言われて、切り離すことにしたのね。でも分けるにしては短いしっていうことで、拓真さんが逆再生パートを元に1曲を形にしてくれたんだよね。“夜を”は『赤い蝋燭と人魚』っていう童話を元にした人魚の歌なんだけど、私アリエルがめっちゃ好きで」
――へえ~、そうなんだ。
「〈へえ~〉じゃないよ、よく知ってるでしょ(笑)。昔から〈アリエル大好き〉〈人魚大好き〉って言ってたら、ある人から〈人魚の物語って本当は悲しいストーリーなの知ってますか?〉って言われて『赤い蝋燭と人魚』の話を教えてもらって。買って読んだら〈めっちゃ悲しいやん!〉って思って。その話での人魚は、人間に虐げられて裏切られ続ける異形の者として描かれていて。それを元に作った曲だから、“夜を”にはめっちゃストーリーがあるの」
――たしかにそんな感じはする。
「最初、間奏の前までが拓真さんから送られてきて、キレイなメロディーだなと思ったんだけど、そこから私がピアノを切り貼りして間奏と後半を作って。その時に間奏のコーラスを入れたら〈めっちゃ海みたい!〉って思ったから、『赤い蝋燭と人魚』を思い出して膨らませていった感じ。間奏からあの人魚は、人間にいたぶられている自分の娘を助けに行くんだ。だからさっき言ってたように、深海から浮上していく感じがあるのは正解で」
――それで最後に絶叫するんだ。
「〈夜を放そう〉っていうのは、〈夜を解き放って自由になろう〉っていう意味ではなくて、自分の中の怒りを解き放って全部焼き尽くそうっていうことだね(笑)」
――笑いながら喋ってるし(笑)。死体は埋めに行くわ、全部焼き尽くすわ、結構ハードなストーリーの曲ばかりで。
「でもこの曲を作ってる時が一番楽しかった。レコーディングが一番楽しかったのもこの曲」
――前のバンドの時も結構ヘヴィーな曲のレコーディングで楽しかったとか言ってたよね。
「私は曲から何かを食らうってことがなくって。絶唱してたでしょ(笑)? 声枯れなくてよかった~」
――それなのにああやって感情を爆発させることができるのがすごいと思う。天才なのか、天然なのか。まあ天然なのは知ってるけど。
「やめろ(笑)。天然ではあるけれど。私は歌に感情を込めてるつもりはなくて、感情が勝手に出ちゃってるっていう感じ。〈オッケーオッケー、そういう曲ね了解承諾~〉みたいに曲を理解して気持ちを作って歌ってるわけではなくて、歌ってたら出ちゃう。曲が感情を爆発させてくれてるんだと思う。だって作った人の想いを代弁するなんておこがましいし」
――曲に込められた感情を感じ取ってはいるんじゃない?
「それはあるかもしれないけど、理解しようとか代弁しようなんて気持ちはない。それは昔からそうだね」
ドア開いちゃった
――そんな大絶唱の後に急にクリスマス・ソングのような“Blueberry Night”が来て。この曲は前のバンド時代、ソロで弾き語りをしてた時からあったよね。シングルとしてもリリースしてるけど、あえて今回も入れて。
「そうそう。『DOOR』は〈これがチアキです〉って言う作品にしたくて、“Blueberry Night”は絶対入れたくて。私はこういう世界観がめっちゃ好きでさ」
――〈金粉を撒いて〉ってね。どういう世界観?
「金粉は星のことなんだけど、好きな人がいるとめっちゃ星がキレイに見えるじゃん。私、子供の頃、魔法使いになりたくて」
――まさか〈クリスタル・ストーン〉の話?
※以前チアキが担当していたラジオ番組で、幼少期に作った〈クリスタル・ストーン〉という物語を朗読するコーナーがあった
「〈クリスタル・ストーン〉もそこから来てるんだけど、『奥さまは魔女』っていう昔やってたドラマが好きで、音はともかく歌詞や世界観は『奥さまは魔女』を初めて観た時のキラキラ感に影響されてると思う。少女チアキのためにも曲に出来てよかったね。魔女になれたねチアキ~」
――でも以前、熊谷で行われたライブの時はMCで、〈この曲は看護師の友人が皮膚科の先生に恋する歌なんだけど、結局その子は失恋してホストにハマった〉って笑い話をして紹介したけど。
「そうそう。その話の大枠だけは借りて、恋をすると人はこんなに変わるんだなっていう曲になったね」
――ちなみに、すでにリリースしている“向かい風”と“スピンオフ”はなぜ今回は入らなかったんでしょう?
「“向かい風”は“曇天”と被るかなと思って。“スピンオフ”は、自分の気持ち的にあまり前向きなことを言えなかったから、今回は入れなかった」
――この“Blueberry Night”はシングルでリリースした時とテイクは同じ?
「一緒だね。拓真さんがリマスターしてくれてる」
――その次の曲が“プラットホーム”。この曲もライブでは披露していて、MCでは〈一駅余分に歩いた時の歌〉って言ってました。
「この曲も拓真さんが曲も歌詞も書いてくれて、彼はこの曲が一番好きらしい。〈この曲をチアキに歌ってもらえれば本望です〉みたいなことを言ってた」
――へえ~。ちょっとR&B調っていうのかな、チアキさんってこういう歌も歌えるんですね。
「やめろ(笑)。もしかしたらフェイクがR&Bっぽいのかもしれないけど、私はシティ・ポップっぽいと思ってた。ライブからはアレンジがだいぶ変わったね」
――で、最後が“生活”。この曲はソロになって最初のライブからやっていて、〈大事な人を思った大事な曲〉とか、〈チアキ的ウェディング・ソング〉って言ってました。
「ウェデイング・ソングっていうのは友達の結婚式で歌う機会が多くて。大事っていうか、気に入ってる曲だね」
――最初に聴いた時からずっと、チアキが実体験で好きな人のことを歌ってる曲だって思ったんだけど。
「そうかも。私が好きな人のことを歌った歌なんて他にないからね。実体験っていうとちょっと違うけど、でもこれはガチだね。歌詞を書いてる時にそれしか浮かばなかった」
――いろいろあったんですね。しかも歌詞を読むと本人よりも大事な人の方がつらそうな感じがして。
「そうですね~(遠い目)」
――大人になりましたね。
「大人になりましたよね。愛するということを知りましたよね」
――過去形で。
「そういうこともありましたね。懐かしいね。でもこれが出来上がったらその人にも送るつもり。ずっと応援はしてくれているので」
――こんな曲を送られたら、〈俺とやり直したいのか?〉って思われないかな。
「いや、そういう感じでもないんだよな~(遠い目)」
――なぜ最後にこの曲を?
「最後しかなかった。レコーディングしてみて、声とか距離感の近さとかが一番本音っぽい感じがして、そういうのもあって最後にしたかな。もちろん全曲本音ではあるんだけど」
――ライブでは披露してるけど、今作には入りきらなかった曲もまだまだあるよね。“明日になったら”とか、一度しかやってない“シナリオ”とか。
「そうだね。でも、それらの曲はバンドでしか再現できないからどうだろうな。今後のことは、ゆっくりと考えていこうと思ってる。『DOOR』が出来て、今とっても創作意欲があるから、さっきも言ったけど今後はちょっと肩の力を抜いて、誰かに聴かせるためとか目的とかもなく、自分から出てきたものを形にしていきたいなと思ってる」
――『DOOR』で覚えた手法も使って?
「そうだね。これからもこうやっていただいた曲も表現できたらと思うし、『DOOR』で見付けた、ピアノ以外の作曲法でも新しく曲を書きたいし、とにかくこの『DOOR』でもっとやりたいことが見つかったんだ」
――ドア開いちゃった?
「開いちゃったね、自分で(笑)」