ディズニーをこよなく愛するシンガー・ソングライター、チアキ。最近は〈ミステリアス・チアキ〉と称してプライヴェートなことは一切言わず、謎に包まれたアーティストを目指しているんだそうな。でも夜中にミステリアスな活動をしているせいで二度寝して、〆切を破ったことはバレバレですからね!
そんなシンガー・ソングライター界の三年寝太郎・チアキが、ディズニー作品の観どころを紹介する本連載。7回目となる今回は、本日11月21日(水)にMovieNEXがリリースされる「インクレディブル・ファミリー」です! それじゃあアリエル、目も覚めるようなおもしろい感想文をよろしくね! *Mikiki編集部
めっきりクリスマス・シーズンの到来でございますが、皆さまのお心模様どんな感じでしょうか。先日は我らがリーダー、ミッキーマウスのお誕生日でしたね。ななななんと生誕90周年!!! ミッキーおめでとう!!! いつもありがとう、マイ・ヒーロー!!
さて、今回ご紹介するディズニー作品はこちら!
2004年に公開された前作「Mr.インクレディブル」は、公開後すぐに多くの反響を呼び、アカデミー長編アニメ映画賞、アカデミー音響編集賞、アニー賞全10部門受賞に輝くなど、多くのアニメ映画賞を受賞し世界中を魅了した作品です。
個人的には、中学2年生まで毎月1回家族で映画館に行くのが恒例行事の我が家でしたが、この作品もみんなで観に行った思い出の作品です。
ここで、その前作を軽くおさらいだ~!
~前作のあらすじ~
かつてスーパー・ヒーローが活躍していた時代があった。しかし、彼らのパワーは時に破壊を招くこともしばしばで、やがてその活動を禁止されてしまう。
それから15年、主人公であり、スーパー・ヒーロー家族の主でもあるボブ(ヒーロー名・Mr.インクレディブル)は、しがない保険会社の一社員として鬱屈した日々を送っていた。昔を懐かしみながら、けなげに妻子(彼女らもまたスーパー・ヒーローなのだが)を養うボブ。そこにある日突然、スーパー・ヒーローとしての仕事が密かに舞い込むのであった……。
前作の映画の内容以外によく覚えてるのは、観終わった後に母親が〈おもしろかった!〉と随分満足そうだったこと。〈確かに上映中よく笑ってたなー、この人〉と思いました。いまにして思えば、〈笑える〉ことがイコール〈おもしろい〉とは限らないのはわかりますが、確かにこのシリーズ、ただおもしろいだけじゃなく、笑える要素がたくさん入ってるんです。
そのクスッとしてしまう大きな要因のひとつが、Mr.インクレディブルをはじめとした一家5人の愛らしいキャラクター。なんとこの一家は、末っ子ベイビーのジャック・ジャックを除いた家族全員が能力を持った最強のファミリーなのです。
彼らがどんな能力の持ち主かは続編の予告編で確かめてもらうとして、〈能力を持った家族〉であること以外は、普通の家庭とまったく同じ。思春期の娘・ヴァイオレット、やんちゃな息子のダッシュ、いまの仕事に生きがいを感じない父・ボブ、そんな家族全員をまとめ、なんとか家計をやりくりする妻のヘレン。普通の家庭の問題にも焦点を当てて描いているところも、幅広い世代が楽しめる要因かなと思います。
そして5人家族ですから、もう1人。ヒーローの一家に生まれた〈普通の赤ちゃん〉ジャック・ジャックは、とびきり愛らしい癒しの存在で、家族をはじめ観てる者をもトロトロにさせちゃう末っ子……の、はずだったんですが。
前作のラストで、なんとジャック・ジャック自身も能力者だったことが判明します。しかも、これまでヒーローたちが発揮していた能力は1つ。多くても2つなのに比べて、ジャック・ジャックはラスト・シーンだけで多数の能力を発揮します。
しかもこのシーン、家族はみんな見ていないところでの能力の発揮だったので、ジャック・ジャックが能力者というのは我々観客しか知らないわけです。
一体いくつ力があるの……!? もしかして最強ベイビーなんじゃないの……!? えっ、そこには触れずに終わるの……!? ちょっ、続編……続編キボンヌ……!!
という、〈続編〉を期待させる終わり方をしたのが、前作だったわけです。
そして。
前作からおよそ14年後、満を持して続編にあたる本作「インクレディブル・ファミリー」が公開!!
これは、前作を観た者からすると、予告からもう素晴らしく興奮するものだったのですよ!!! だってあんなに気になってたジャック・ジャックの能力が、予告で既に触れられている……!! もう、それだけで〈やべーー!!〉って感じでした。
しかも、今作の物語は前回のラスト・シーンから地続きなんです。前作と今作の間にまったく時差がない!! だからふと14年前の自分が続編を観てるような感覚になって、〈くぅ~!! 憎いねディズニー!!〉ってなりました(笑)。
なので、今作でもいまだヒーロー活動は法律で禁じられていて、ボブたちが特殊能力を隠して暮らしていく生活は変わらず。ヒーロー活動で人類を救いたいボブと、ヒーロー活動をすることで法律を破り、子供たちを変な目で見られたり、危険にさらしたりしたくない妻のヘレンは、次第に衝突して夫婦ゲンカも増えてきます。そんなケンカを小さなモーテルの一室で眺める子供たちも、浮かない表情。
そんな矢先、ヒーロー復活の支援をしたいと願い出たあるプロジェクトから、ミッションが下されます。……のですが、そのミッションを任されたのは、ボブではなく妻のヘレンだったのです。そう、今回の主人公はボブではなくヘレン、ヒーロー名〈イラスティガール〉なのです!
巨大な悪と戦うヘレンの代わりに、不慣れな家事・育児に奮闘するボブの姿や、娘のヴァイオレットの初恋も描かれているのですが、どれも一筋縄ではいかず、前作以上に広い視点で進んでいく物語。
そして今作で特筆すべきは、やっぱり何といっても! ジャック・ジャックの能力!!!
前作と今作の間に、彼に焦点を当てたショート・ムービーも作られたほどの人気キャラクターであるジャック・ジャック。ほんとに可愛いのよ~、やんちゃで笑えるの。そんな彼の、劇中で次々と明かされていく能力。どんな力かも気になるでしょうが、その〈数〉にも注目してほしいです。
そして、そんなジャック・ジャックの能力を、ヘレンが戦いに出てる間に留守を預かるボブ、ヴァイオレット、ダッシュの3人が目の当たりにした矢先に、Mr.インクレディブルのもとへ〈ヘレンの様子がおかしい〉という連絡が入ります。それは、世界の平和を脅かす事件の始まりだったのです……。
世界の危機を救うため、再び立ち上がるヒーロー家族。彼らはこの絶対絶命のピンチを乗り切ることができるのでしょうか……!
見所満載! 野村萬斎!! なこの作品。この冬は「インクレディブル・ファミリー」で、ぜひハートウォーミングしてください!!
PROFILE:チアキ
93年1月14日生まれ。2010年から2017年までは本名の佐藤千明でガールズ・ロックバンド、赤い公園のヴォーカリストとして活動。2018年からは名前をチアキと改め、Hilcrhyme・TOCのソロ・アルバム『SHOWCASE』への楽曲参加や、初のワンマン・ライヴを成功させるなど、ソロ活動を本格化させている。趣味は映画観賞・旅行・食べることで、大のディズニー好きとしても知られている。夢はディズニー・プリンセスになること。
Live Information
まるかど企画第5回公演 『おクチが裂けても言えないの』
2019年5月29日(水)~6月2日(日)東京都新宿村LIVE 全8ステージ
※演劇ユニット、まるかど企画の舞台に出演
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