今年で設立30周年を迎えた名門ワープを長きに渡って支えているヴェテランの作品も、これでついに10作目。延々と繰り出されるマシーン・ビートに特有の美メロが奏でられる“Maru”、暴力的なビートがインダストリアルをも匂わせる“Recall”など、無機質な表層からとめどない感情が溢れ出す。いまなおエネルギッシュなこのサウンドがエレクトロ・ミュージックの領域をここまで拡げてきたのだろう。