ナッシュヴィルのR&Bシンガー、R・ラマーの初アルバム。ガラントらと共通するアンビエント~オルタナ寄りの音楽性だが、あちらの耽美や退廃とは対照的にこちらは甘美さと包容力を感じる。穏やかにメロディーが起伏する曲調や、ストリングスやアコギによる暖色の響きがその一因。そして中音~高音域を主とする優しい声質と、そこからスムースに昇り詰めていく美しいファルセットが何より素晴らしい。