COLUMN

Negicco “サンシャイン日本海”――【ZOKKON -candy floss pop suite-】第32回 Part.1

この季節だけの、オリジナルな愛し方

Negicco “サンシャイン日本海”――【ZOKKON -candy floss pop suite-】第32回 Part.1

 時は来た! 矢野博康のプロデュースした前作“トリプル! WONDERLAND”からおよそ3か月ぶり……夏の訪れと共にNegiccoのニュー・シングルが到着しましたよ。ここしばらくはリリースのたびに話題の作家/ミュージシャンを起用してきた彼女たちですが、今回の“サンシャイン日本海”にてプロデュースとソングライトを担当したのは、何とオリジナル・ラブ田島貴男! よく考えると前シングルのカップリング“ライフ・イズ・キャンディ・トラベル”(演奏は奇妙礼太郎トラベルスイング楽団)がどことなくオリラブ風だったことも無意識のラヴコールだったのでしょうか……と結び付けるのは強引にしても、いままでありそうでなかった展開には違いありません。いわゆるアイドルへの楽曲提供は初めての経験だという田島からは、以下のように公式の声明が出されています。

Negicco サンシャイン日本海 T-Palette(2014)

 〈アイドルの曲を作るのは初めてだったのでどういうふうに作ったらいいか分からなかったのですが、やってみたらとても面白かったですね。Negiccoにはどこかトボけたような魅力があって、それをプロデューサーであるコニーさんが引き出しているような気がしました。僕が思うガールズポップは今の時代に完全にフィットしているかどうかはわかりませんが、普遍性を持ったいい曲が書けたんじゃないかなと思っています〉。

 曲名を見た時点でオリジナル・ラブ“サンシャイン・ロマンス”(93年)を連想した人もいるかもしれませんが、あの名曲が太平洋側のノリだとしたら、“サンシャイン日本海”は奥ゆかしい歌謡曲のようにも感じられ、田島が語る通りの〈普遍性を持ったいい曲〉そのもの! ネオアコGSのシンプルな演奏をもっと簡素にしたようなアレンジは耳触りの良さ以上にチャレンジングなものですし、ストリングスに調和するメロディーの不思議な爽快感にもたまらないものがあります。そして、何気ない夏の日の楽しいプランを夢みるような親しみやすい歌詞からは、言うまでもなく新潟への地元愛も忍ばされているのでしょう。ちょっと流石というか、スゲエなと思ってしまいました。

 そして、カップリングに収録されたのは、お馴染みのconnieがプロデュースを担当した“フェスティバルで会いましょう”。曲名は言うまでもなく“月の裏で会いましょう”のオマージュで、歌詞にはconnieらしいメッセージ(誰に?)まで挿入されていますが、そういう諸々は関係なくフェス真っ盛りなこの時期にピッタリのダンス仕様なNegicco節です。以前の“ときめきのヘッドライナー”もフェス対応のアッパーな出来映えだったと言えますが、今回の“フェスティバルで会いましょう”はやはり直近のTIF出演を見据えた曲だと思っておきたいものです(このページ的に)。

 なお、今回は恒例の7インチに加えてカセットテープ版までリリースされるという興味深い試みも実現。音源重視派の人にはボーナスCD付きの初回限定盤Cにて、DORIANによる“ルートセヴンの記憶”、Avec Avecによる“あなたとPop With You!”という2種のリミックスをチェックしてほしいものです! てな感じで、もう待ったナシのところまで来ているNegicco。最高の楽曲を引っ提げて挑む、この夏の向こうに待ち受けるのは……。

 

▼関連作品

左から、オリジナル・ラブの2013年作『エレクトリックセクシー』(WONDERFUL WORLD)、DORIANの2013年作『midori』(felicity)
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