2019年も良質な作品が次々と届いた〈二次元以上。〉界隈。その振り返りに、特にオススメのアルバム12枚を改めてピックアップ! 人気コンテンツの新作も含む今月の素敵音楽と共にどうぞ

斉藤壮馬 quantum stranger SACRA MUSIC(2019)

〈ヒプノシスマイク〉での活躍にも注目が集まった彼の初作は、バンド活動の経験を活かした自作曲で文学的なロックを披露したり、本人の希望でYoumentbayとコラボしたり。鋭敏なセンスが隅々まで行き渡った習作に。 *北野

 

鈴木みのり 見る前に飛べ! FlyingDog(2018)

ワルキューレでの活動を経てデビューした声優の初アルバムは、DANCE☆MANからやなぎなぎまでを迎えて好奇心全開でフレッシュな歌声を響かせた一枚。本作への楽曲提供で繋がった南佳孝の新作でデュエット相手を務めたりも。 *北野

 

早見沙織 JUNCTION ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント(2018)

抜群の歌唱力を誇る彼女は、この2作目で10曲を自作。ソウル~ファンク調の“Let me hear”からギター・ノイズが白日夢の如きサイケデリアを描く“祝福”まで、本人の趣味性とポップさを両立させた佳曲がぎっしり。 *北野

 

中島愛 ラブリー・タイム・トラベル flying DOG(2019)

デビュー10周年ベストに先駆けた本作は、自身が聴いてきた往年のアイドル~女性ポップスの名曲を、tofubeatsらのアレンジで歌ったカヴァー集。Negiccoを迎えた羽田惠理香 with CoCo“無言のファルセット”など名演づくし。 *北野

 

SawanoHiroyuki[nZk] R∃/MEMBER SACRA MUSIC(2019)

人気劇伴作家によるヴォーカル・プロジェクトの最新アルバム。これまでも多くの歌い手と組んできた彼だが、本作は明確にコラボ作の様相を呈しており、LiSA、岡野昭仁、西川貴教ら豪華な面々とスケール大の音世界を創出している。 *土田

 

入野自由 Live Your Dream Kiramune Project/バンダイナムコアーツ(2019)

今年で歌手デビューから10周年の声優/俳優は、本作で全曲の作詞に挑戦(共作もあり)。一昨年の海外生活中の日々を綴った詞には自然体の魅力があり、ボッサや都市ソウル、パラードにラテン曲と音にも独自の感性が表れている。 *土田

 

夏川椎菜 ログライン MusicRay'n(2019)

今年は小説を出版したりと、声優業以外の活動も目立った彼女。TrySailからは最後のソロ・デビューだったものの、この初アルバムで音楽的才能を一気に開花。自身の不安や悩みを独自の詞に込めてキャッチーに聴かせる技は本物。 *北野

 

悠木碧 ボイスサンプル コロムビア(2019)

アートな音楽作品を残してきた声優の移籍後初のアルバムは、表題通りに彼女の声のヴァリエーションを楽曲ごとで楽しめる一枚に。可憐なエレポップからファニーなワルツ、和ロックなど音楽性も多彩で、いい意味でのオムニバス感が。 *土田

 

堀江由衣 文学少女の歌集 キング(2019)

本作に映る郷愁的な少女の姿は、歌手デビューから20年を経てなお清涼な彼女の声だからこそ表現し得るもの。軽快なダンス・ポップと瑞々しいギター・ロックの交差を通過し、清竜人の提供曲から本人の作詞曲で迎える終幕も感動的だ。 *土田

 

内田雄馬 HORIZON キング(2019)

爽快なピアノ・エモ路線から甘い声音で迫るR&B調、EDM路線のダンス・ポップまで、清々しい美声でマルチなイケメンぶりを示した声優の初アルバム。尾崎雄貴(BBHF)と多保孝一が表題曲ほか2曲を提供していたりも。 *北野

 

尾崎由香 MIXED ワーナー(2019)

「けものフレンズ」のサーバル役で名を広めた声優の初アルバム。北川勝利、沖井礼二、40mP、ミト、西寺郷太らが主役のラヴリーな歌声を彩り豊かに援護しており、本人が詞を寄せた野崎良太(Jazztronik)製のハウスも超キュート! *土田

 

諸星すみれ smile FlyingDog(2019)

「アイカツ!」の星宮いちご役や「シュガー・ラッシュ」のヴェネロペ役で知られる声優のデビュー作。白戸佑輔、宮川弾らによる難易度高めの楽曲も可憐に歌いこなすヴォーカルがとにかく素晴らしい。優美なポップスに酔いしれる全7曲。 *土田