昨年は自身のソロ作のみならず「フリースタイルダンジョン」の〈2代目モンスター〉としても共作EPを放つなど動きを見せた輪入道。順調なペースで今年も届いたニュー・アルバムは、ZeebraやGADOROら客演陣を交えた前作からふたたび従来の形に戻り、1曲を除いてすべてソロの曲に。過去の傷も晒したこれまでを経て〈今しかねえ/今からだ〉と歌う“Exit”にもそのパワーをよりポジティヴに転化せんとする意志が見えるよう。dj honda制作で母に向けた渾身の一曲“母ちゃん”とDJ OASIS製“Dream”で生い立ち~ラッパーになるまでを写実的に描写する一方、過去に何とか整理をつけんとタイトル曲“光”の中で吐く〈生きてみようあともう一日〉というラインにギリギリの光が差すアルバムだ。