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89年にUKで生まれたインディペンデント・レーベル、XLレコーディングスはさまざまなジャンルの才能豊かなアーティストを擁していることで広く知られている。プロディジー、M.I.A.、アデル、キング・クルールといったアーティストを世界に送り出してきたことに加えて、サブ・レーベルのヤング・タークスではXXやFKAツイッグスを輩出。その一方で、近年ますます勢いを増しているグライムのシーンからディジー・ラスカルやギグスといった才能をメインストリームに送り出した功績も大きい。
レーベル初期からXLに関わり、現在はオーナーを務めるリチャード・ラッセル(Richard Russell)は運営に携わるだけでなく、ギル・スコット・ヘロンやイベイーの制作にも精力的に関わり、2018年には自身のプロジェクト、エヴリシング・イズ・レコーデッド(Everything Is Recorded、以下EIR) をスタートさせた。同年リリースの初作『Everything Is Recorded By Richard Russell』は、インターネットのシド、カマシ・ワシントン、サンファ、ギグスといった多彩な客演陣を迎え、R&B、ジャズ、ソウル、レゲエなどをクロスオーヴァーした作品だった。
そして、この度プロジェクトにとって2作目となる『FRIDAY FOREVER』が完成。今回は、ウータン・クランのゴーストフェイス・キラーや、70年代後半~80年代に活動した伝説的アナーキスト・バンド、クラスを率いていたペニー・リンボーといったレジェンドに加えて、新世代のラッパー/プロデューサーを多数フィーチャー。アイッチ(Aitch)、フローハイオ(Flohio)、ジェイムズ・マシア(James Massiah)、キーン・カヴァナ(Kean Kavanagh)らUK全土の新たな才能が参加している。
本作のリリースに際して、リチャード・ラッセルがインタビューに答えてくれた。僕の個人的なレビューも交えながら、本作を紹介していこうと思う。
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EVERYTHING IS RECORDED Friday Forever XL(2020)