設立50周年記念リイシュー・プロジェクトもスタート。フォーク・ブームの牽引役となった日本初のインディ・レーベルURCレコードの最新本が本書だ。「後世に残したいURCの50曲」や、小倉エージによるレーベル史などもあるが、そのような資料性以上に今回の目玉は、アーティストたちの最新インタビュー。それぞれのアーティストのルーツや、アーティスト間の交流、熱気に満ちた当時の状況など貴重な証言がいっぱい。他にも、創設者秦政明をめぐる複数の証言や、斉藤哲夫『君は英雄なんかじゃない』三上寛『ひらく夢などあるじゃなし』金延幸子『み空』のそれぞれ自作全曲解説、金延とフィリップ・K・ディックの交流話など必読だ。