インタビュー

ケイコ・リー(Keiko Lee)、活動の原点をなす大切な場所でのバースデー・ライブを振り返る

「長年培ってきた音を支えてくれた人たちに捧げたかった」

ケイコ・リー(Keiko Lee)、活動の原点をなす大切な場所でのバースデー・ライブを振り返る

デビュー25周年~思い出深いjazz inn LOVELYでのライブ盤をリリース!

 KEIKO LEEの記念すべきデビュー25周年を飾るもの。それは彼女の充実した現在や揺るぎない信念を映し出すライブ盤『ライヴ・アット・ジャズ・イン・ラブリー』だ。会場は、彼女がデビュー前から通っていたという名古屋の老舗クラブ〈jazz inn LOVELY〉。いつの日か恩を返したいと思っていた、と彼女は言う。

 「歌い始めてから30年ぐらいになるのかな。いろんなご縁をいただいたお店で、ミュージシャンとの出会いも沢山あった。100ゴールド・フィンガーズのライブが名古屋であったとき、楽屋に顔を出して旧知のルイス・ナッシュに『この後ラブリーでライブなので失礼するわ』って言うと、〈何それ、行きたい!〉って言いだして。そしたら他の面々まで〈俺も俺も!〉ってなり、出演者のほとんどがラブリーに集まってしまって。レイ・ブライアントやケニー・バロンとか全員に1曲ずつ伴奏してもらったんです。思い出は尽きないですね」

ケイコ・リー 『ライヴ・アット・ジャズ・イン・ラブリー』 ソニー(2020)

 そんな原点でもあるクラブで今年2月に開催したバースデー2デイズ・ライブを収めた本作。メンバーは野力奏一(p)、岡沢章(b)、渡嘉敷祐一(d)という超の付く腕っこきにして彼女の良き理解者たちだ。最新作の表題曲“The Golden Rule”、この3月に死去したビル・ウィザースの“Hello Like Before”やジャパニーズ・ソウルの古典である山下達郎の“あまく危険な香り”のカヴァーなど彼女の全方位的なクロスオーヴァー・センスを的確に把握した名演揃いで、濃厚で奥深い世界が広がる。

 「これまで苦楽を共にしてきたケイコ・リー・バンドと長年培ってきた音を私たちを支えてくれた人たちに捧げたかった。彼らとの関係はこの先も続いていくだろうけど、人生一寸先は何が起こるかわからないから(笑)。3人は日本のポップス・シーンを支えてきた音楽家なので、演奏していると歴史を感じると同時に、いち音楽ファンだった十代にタイムスリップした感覚になる。すごく気が引き締まるんです」

 やっぱりこれを訊いておかねば。25年間を振り返ってみて、胸に去来するものはなにか。

 「音楽的な目標は色々あったけど、こういう立ち位置にいきたいとか考えたことがない。ずっと音楽に対して真摯に向き合ってきたつもり。友達からよく『真面目だねぇ』って言われるけど、真面目じゃなきゃ生きていけないよね(笑)? それはメンバーもそうで、いい加減なものは絶対にやらないと肝に銘じてここまでやってきた。まず私たちが誰よりもワクワクできなきゃやる意味がない。技術よりそこを共有できるかどうかが大事で。だからやるときはすごく愛を感じる。これからもできる限り彼らといいものを残していきたいですね」

 


LIVE INFORMATION

KEIKO LEE LIVE at jazz inn LOVELY発売記念ライブ
○10月20日(火)21日(水)18:00開場/19:30開演
会場:jazz inn LOVELY

ケイコ・リー in かわさきジャズ~デビュー25周年記念
○11月9日(月)18:00開場/19:00開演
会場:ラゾーナ川崎プラザソル

www.keiko-lee.com

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